ゴルフジャーナリストが見た、プロゴルファーの知られざる素顔

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 生涯4度目の腰の手術から戦線復帰したタイガー・ウッズが昨年9月に復活優勝を遂げ、通算80勝目をマークして大いに盛り上がっているアメリカ・プロゴルフ界。2019年はウッズのさらなる優勝、そしてメジャー15勝目に期待が集まっている。
 そんなウッズはもちろんのこと、華々しい舞台で戦う欧米ツアー選手たちの大半が、実は社会貢献活動に非常に熱心に取り組んでいることをご存じだろうか。
 世界のトッププレーヤーたちは、なぜ社会貢献活動に力を入れるのか。「朝日新聞」「新潮社フォーサイト」「ALBA」「Number」など数々のメディアに連載を持つゴルフジャーナリストの舩越園子氏が、在米26年の見聞に基づき、その理由を解き明かしていく。

最新号(毎月15日更新)

第28回 光が当たらなかった場所に光を当てるNEW!

 日本ではIR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致や建設が横浜や大阪、福岡など各地で物議を醸している。その良し悪しや是非については、私はまったくの門外漢だが、アメリカでは米PGAツアーの取材でさまざまな州へ赴くたびに、大型カジノの建物やきらびやかなサインが視界に飛び込んできた。私が渡米した90年代前半は、カジノと言えば...... [ 続きを読む ]

バックナンバー

2019年9月15日

第27回 世界ナンバー1の「自分流」チャリティ

 ブルックス・ケプカは「メジャー男」と呼ばれている。それもそのはず、2017年の夏以降、わずか3年足らずの間に次々にメジャー4勝を挙げたのだから、メジャー優勝に迫っては惜敗している「メジャータイトル無きグッドプレーヤー」たちからすれば、まさに妬ましいほど羨ましい勝ち方を遂げている。そんなケプカが通算7勝目を挙げたのは...... [ 続きを読む ]

2019年8月15日

第26回 「手作りゴルフ場」から出発したプロゴルファーの社会貢献

 米PGAツアーで9年目を迎えているブレンダン・スチールは現在36歳。米ゴルフ界においても、世界においても、決してその名を轟かせるような華々しいスター選手ではない。平たく言えば、地味な選手だが、米ツアー通算3勝を誇る実力派だ。 そして、その実力の礎が自宅の裏庭の手作りのゴルフ練習場で...... [ 続きを読む ]

2019年7月15日

第25回 ゴルフ金メダリストが考える手作り感覚のチャリティ活動

 2020年の東京五輪ではゴルフ競技が霞が関CCで行なわれる予定になっており、今年のマスターズを制してメジャー通算15勝目を挙げたタイガー・ウッズも「是非とも参加したい」と積極的な姿勢を見せている。 ゴルフが112年ぶりに五輪競技に復活したのは2016年のリオ五輪からだった。そのとき...... [ 続きを読む ]

2019年6月15日

第24回 「惜しみなく与える「DJ」の物語」

 米国人選手のダスティン・ジョンソンが屈指のロングヒッターであることは、ゴルフ好きなら誰もが知るところであろう。2016年全米オープンを制したジョンソンは現在34歳。米ツアー通算20勝を挙げ、世界ナンバー1にも昇り詰めたスター選手である だが、ジョンソンは自らスターを演じるタイプ...... [ 続きを読む ]

2019.5.15

第23回 「輝く未来を抱くチャンス」

 ジェイソン・デイは2015年の全米プロを制したメジャー覇者。米ツアー通算12勝を誇り、世界一に輝いた実績もある。だが、彼がそんな光り輝く世界に到達するまでには壮絶な日々があった。そして、辛酸を舐めた人だからこそ、その後の彼は誰よりも優しい。2008年から米ツアーで戦い始めたデイは...... [ 続きを読む ]

2019.4.15

第22回 「帝王の優しき野望」

 オハイオ州ダブリンの名門、ミュアフィールド・ビレッジで開催される米PGAツアーのメモリアル・トーナメントは、ゴルフ界の「帝王」ジャック・ニクラスがホストを務める大会だ。1976年の創設以来、数々の名勝負が歴史に刻まれ、ニクラス自身も2度、勝利を挙げた。松山英樹が2014年に初優勝を飾った...... [ 続きを読む ]

2019.3.15

第21回 「パットの名手」は「チャリティの名手」

 あれは2015年の初夏だった。米マサチューセッツ州の6歳の男の子が1日に100ホールをプレーするチャリティゴルフをたった1人で行ない、大きな話題になった。 州内のショートコースでパー3の9ホールを何度もぐるぐる回り、へとへとになりながら100ホールを回り切ったこの男の子の名は、ライアン...... [ 続きを読む ]

2019.2.15

第20回 「ケビン・キスナー」の名前と存在感

 米PGAツアーにケビン・キスナーという34歳の中堅選手がいる。 2011年にツアーデビューした当時は、彼の名前を初めて耳にした関係者やファンの大半が、「えっ?ケビン・コスナー?」と思わず聞き返していた。 だが、キスナーが2016年のRSMクラシックで初優勝を挙げ、翌年のディーン&デルーカ招待を...... [ 続きを読む ]

2019.1.15

第19回 ゴルフの世界でも「類は友を呼ぶ」

 「類は友を呼ぶ」という言葉がある。その通り、米ゴルフツアーで仲良くしている選手たちを眺めていると、なるほど。類は友を呼ぶものなんだなあと頷かされる場面に頻繁に出会うから面白い。あれは昨年4月のマスターズ開幕直前の水曜日の昼下がりだった。大会の舞台、オーガスタ・ナショナルでは...... [ 続きを読む ]

2018.12.15

第18回 ライオン・ハートのジョン・デーリー

 今年の全英オープンを制したイタリア人のフランチェスコ・モリナリは、12歳のとき、テレビ観戦した1995年の全英オープンで母国の英雄コンスタンチノ・ロッカが米国の当時のスター、ジョン・デーリーに惜敗した姿を眺め、「いつか自分がイタリア国旗を揚げてみせる」と心に誓ったそうだ。 モリナリの胸の...... [ 続きを読む ]

2018.11.15

第17回 往年の名選手と名キャディからの贈り物

 今でこそ、欧米ツアーの選手やキャディ、関係者の間では「社会貢献をしてこそ一流」という考え方が根付き、広まっている。初優勝したらビッグな優勝賞金で自分自身の財団を設立してチャリティ活動を行なうことは当たり前になっている。「そのために僕はプロになった」「そのために僕はここにいる」...... [ 続きを読む ]

2018.10.15

第16回 「たった4勝」でも「メジャー無冠」でも、どんどん高まるリッキー・ファウラーの人気

 先月のこのコーナーで、白血病と3度も闘い続けて亡くなった米ツアー選手、ジャロード・ライルの話を書かせていただいた。今年8月8日にライルが天国へ旅立った直後から今季最後のメジャー、全米プロが開幕。ライルを「僕の親友」と呼んでいたリッキー・ファウラーは、元々は大会初日に...... [ 続きを読む ]

2018.9.15

第15回 ジャロード・ライルの36年の人生が残してくれたもの

 白血病と闘い続けたオーストラリア人選手、ジャロード・ライルが、今年8月8日、36歳でこの世を去った。白血病を発症しては闘病し、奇跡的に回復し、プロゴルファーとして戦い、そして再び白血病との闘病を3度も繰り返した壮絶な人生を通して、ライルがゴルフ界と社会に残してくれたものは...... [ 続きを読む ]

2018.8.15

第14回 苦労したからこそ、若者たちを手助けしたいと動き出したトニー・フィノウ

 トニー・フィノウという190センチ、90キロの巨体を誇る28歳のユニークな選手がいる。 2015年に米PGAツアーにデビューし、2016年にプエルトリコ・オープンで初優勝。現在、すでに世界ランキング上位30位にランクインしているトッププレーヤーの一人だ。 フィノウの国籍は米国だが、両親は...... [ 続きを読む ]

2018.7.15

第13回 授かった幸運を不運な人々のために役立てたいと願うジム・フューリックと妻の社会貢献

 ジム・フューリックという米国人のベテラン選手をご存じだろうか。8の字を描くような独特のスイングを武器に1994年から米ツアーで戦い始めたフューリックは、1998年から2003年までの間、毎年最低でも1勝以上を挙げ続け、安定感の高いグッドプレーヤーと言われた。2003年には全米オープンを...... [ 続きを読む ]

2018.6.15

第12回 選手もキャディも主役になった日

 米PGAツアーが誇る「第5のメジャー」、プレーヤーズ選手権を制したのは2012年の全米オープン覇者、ウエブ・シンプソンだった。最終日を2位に7打差の単独首位で迎えたが、72ホール目を終えるまで「ただの一度も安心できなかった」と、シンプソンは振り返った。何がシンプソンを不安にしたかと...... [ 続きを読む ]

2018.5.15

第11回 タイガー・ウッズの真心のチャリティ

 世界に名を馳せる一流プロゴルファーは、間違いなくチャリティ活動に積極的である。逆に言えば、チャリティ活動や社会貢献をせずして一流と見なされることはなく、「一流の人間=社会に尽力する人」という認識は、いわば世界の常識と言っても過言ではない。 ゴルフ界のカリスマ... [ 続きを読む ]

2018.4.15

第10回 闘病しながらチャリティにも精を出し、「とてもラッキー」と言い切る強さ

 「チャリティ」と言えば、災害や傷病で苦しむ人々に救いの手を差し伸べるものだと思われがちである。だが、苦しい状況にある当の本人が、同じように苦境にある人々に向けて「一緒にがんばろうね」「諦めずにがんばろうね」とエールを送るチャリティもある。自分が苦しい中で、... [ 続きを読む ]

2018.3.15

第9回 ベン・クレーンの終わりなき社会貢献

 ゴルフ好きで米国ゴルフ情報に通じている方は、もしかしたら覚えているかもしれない。2012年ごろ、『ゴルフボーイズ』というラップバンドが米ゴルフ界で大きな注目を集めた。なぜ、ゴルフの世界で音楽バンド?その答えは、4人のバンドメンバー全員が米ツアーの有名選手だったからだ... [ 続きを読む ]

2018.2.15

第8回 だから、アーノルド・パーマーは誰からも愛された

 米ツアーにフェニックス・オープンという大会がある。松山英樹が2016年と2017年にプレーオフを制して勝利を挙げた大会。3連覇を目指した今年、開幕前の会見に臨んだ松山は、50年以上も昔にこの大会で3連覇を達成した故アーノルド・パーマーに言及し、人々に尽くしたパーマーの... [ 続きを読む ]

2018.1.15

第7回 デービス・ラブの愛

 タイガー・ウッズがプロデビューする以前だった1990年代の序盤から中盤にかけて、米ゴルフ界で大人気を博していた国民的スター選手の代表格はデービス・ラブだった。父親はティーチング界でその名を馳せたプロゴルファー。ゴルフの名家に生まれたサラブレッドのラブは、親しみやすい... [ 続きを読む ]

2017.12.15

第6回 彼が国民的スターである理由

 1か月ほど前、とてもユニークなオークションをウェブ上で発見した。「フィル・ミケルソンとゴルフをする」という権利が“出品”されており、5万ドルから始まったその“商品”には、すでに8万ドル超まで値が吊り上がっていた。「最終的には25万ドルぐらいで落札されるのでは?」という... [ 続きを読む ]

2017.11.15

第5回 ゴルフより大切なものを知って強くなったプロゴルファー

 マーク・リーシュマンというオーストラリア出身の33歳の米ツアー選手をご存知だろうか。昨季3月のアーノルド・パーマー招待とシーズンエンドのプレーオフ・シリーズ第3戦、BMW選手権を制し、年間2勝、通算3勝目を挙げて、今季も注目を集めている。だが、リーシュマンが注目されている... [ 続きを読む ]

2017.10.15

第4回 アーニー・エルスの山谷の越え方

今年9月、米フロリダ州がハリケーン・イルマに襲われ、大きな被害を受けたことは、みなさんもご存じのことと思う。そのイルマがフロリダに接近し、間もなく上陸するというニュースが流れたとき、自身の試合出場予定を変更し、自宅待機の道を選んだプロゴルファーがいた。メジャー4勝、... [ 続きを読む ]

2017.9.15

第3回 マスターズ2勝のバッバ・ワトソンが一人の人間として抱く夢

マスターズを2度も制したメジャーチャンピオンでありながら、プロゴルファーとしての大成功をひけらかすのではなく、「僕はプロゴルファーとしてではなく、一人の人間として夢を抱きたい」と言い切る個性的な選手がいる。「あなたは何者ですか?」と問われたら、「僕はプロゴルファーです」と... [ 続きを読む ]

2017.8.15

第2回 全英オープン覇者、ジョーダン・スピースの強さの秘密

今年の全英オープンを見事に制し、23歳にしてメジャー3勝目を達成したジョーダン・スピースは、優勝の興奮冷めやらぬまま早々にプライベートジェットに飛び乗り、米国テキサス州の実家へと戻っていった。ダラスの実家に到着したのは午前5時。早朝だというのに、そこには両親や恋人、大勢の... [ 続きを読む ]

2017.7.15

第1回 プロゴルファーも、お医者さまも?「らしさ」って、難しい

みなさんは18ホールそれぞれの距離やハザードの配置、グリーンの形状などが記されているヤーデージブックをご存じだと思うのだが、欧米ツアーの現場には、それとは別にもう1冊、グリーンブックなるものが存在することをご存じだろうか。グリーンブックには、その名の通り、グリーンに関する... [ 続きを読む ]

著者プロフィール

舩越園子 近影
舩越 園子(ふなこし そのこ)

ゴルフジャーナリスト

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。
百貨店、広告代理店勤務を経て1989年にフリーライターとして独立。93年渡米。

在米ゴルフジャーナリストとして新聞、雑誌、ウエブサイト等への執筆に加え、講演やテレビ、ラジオにも活動の範囲を広げている。

『王者たちの素顔』(実業之日本社)、『ゴルフの森』(楓書店)、『松山英樹の朴訥力』(東邦出版)など著書訳書多数。

アトランタ、フロリダ、ニューヨークを経て、現在はロサンゼルス在住。

最新の書籍紹介

『タイガー・ウッズ 復活の言霊』

タイガー・ウッズ 復活の言霊
Amazonで確認

復活劇の裏にあったウッズの想い
すべての人の心を打つ48のメッセージ

誰もが憧れる絶対王者として
君臨していたウッズ。
不倫騒動、くり返された故障と手術、
まさかの逮捕劇……と、
人生の風雨にさらされたウッズ。

子供たちと向き合い、自分を見つめなおし、
見事に復活優勝を果たしたウッズ。
どれもタイガー・ウッズだが、
彼の言葉を追い、紐解いていくことで
人間・ウッズの実像が見えてくる。

そして逆境を乗り越えるために 一番大事なものとは……。

バックナンバー
  1. ゴルフジャーナリストが見た、
    プロゴルファーの知られざる素顔
  2. 28. 光が当たらなかった場所に光を当てる
  3. 27. 世界ナンバー1の「自分流」チャリティ
  4. 26. 「手作りゴルフ場」から出発したプロゴルファーの社会貢献
  5. 25. ゴルフ金メダリストが考える手作り感覚のチャリティ活動
  6. 24. 惜しみなく与える「DJ」の物語
  7. 23. 輝く未来を抱くチャンス
  8. 22. 帝王の優しき野望
  9. 21. 「パットの名手」は「チャリティの名手」
  10. 20. 「ケビン・キスナー」の名前と存在感
  11. 19. ゴルフの世界でも「類は友を呼ぶ」
  12. 18. ライオン・ハートのジョン・デーリー
  13. 17. 往年の名選手と名キャディからの贈り物
  14. 16. 「たった4勝」でも「メジャー無冠」でも、どんどん高まるリッキー・ファウラーの人気
  15. 15. ジャロード・ライルの36年の人生が残してくれたもの
  16. 14. 苦労したからこそ、若者たちを手助けしたいと動き出したトニー・フィノウ
  17. 13. 授かった幸運を不運な人々のために役立てたいと願うジム・フューリックと妻の社会貢献
  18. 12. 選手もキャディも主役になった日
  19. 11. タイガー・ウッズの真心のチャリティ
  20. 10. 闘病しながらチャリティにも精を出し、「とてもラッキー」と言い切る強さ
  21. 09. ベン・クレーンの終わりなき社会貢献
  22. 08. だから、アーノルド・パーマーは誰からも愛された
  23. 07. デービス・ラブの愛
  24. 06. 彼が国民的スターである理由
  25. 05. ゴルフより大切なものを知って強くなったプロゴルファー
  26. 04. アーニー・エルスの山谷の越え方
  27. 03. マスターズ2勝のバッバ・ワトソンが一人の人間として抱く夢
  28. 02. 全英オープン覇者、ジョーダン・スピースの強さの秘密
  29. 01. プロゴルファーも、お医者さまも?「らしさ」って、難しい