未来の技術で、どこでもシティライフの恩恵を(11:08)

フリオ・ヒル(Julio Gil)
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対訳テキスト
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現在 世界人口の半数以上が 都市で暮らしています 都市化は 1700年代後半に始まり それ以来 進行し続けています 予測では2050年までに 人口の66%が 都市で暮らすだろうということです 国連や世界保健機関や 世界経済フォーラムは 高まる人口密度に備えなければ 不平等や混雑 犯罪など 今 都市で起こっている問題は 悪化する一方だと 警鐘を鳴らしています それを受けて 都市プランナーや 都市開発業者たちは 未来の より人口密度の高い 大きな都市の設計に 多くの労力と創造力を注いでいます

しかし私の意見は違います 実は都市化の流れは 終りかけていると思っています そして人々は田舎に 戻り始めることになるでしょう 「でも今の傾向はどうなの?」と 思うかもしれません ひとこと言わせてください 社会経済の傾向はいつまでも続きません 1万2千年前は 大地を歩き回り 狩りや採集をしながら 誰もが満ち足りていました それから傾向が変わって 新たに現れたのが 農場に住み 牛を飼うこと そして傾向はさらに変わり 産業革命に突入します 実はそれが都市化の流れの始まりなのです きっかけは何だと思いますか? 蒸気動力や機械や 新しい化学的方法 二語で言うなら 技術革新がきっかけです そしてこの流れも 技術によって終わると思います

私はキャリアを通じて イノベーションに取り組んできました 私は仕事を愛しています 仕事のおかげでドローンや3Dプリンターや スマートグラスを扱えます 店で買えるものだけでなく 試作品も扱えます それは時にとても楽しいものです これらの技術は 昔のやり方を 劇的に変える可能性を持っています そして数年のうちに どこに住んでいても 都市生活の恩恵を 受けられるようになるかもしれません 考えてみてください もしあなたが 犯罪率が低く より広く 生活費も安く 交通量も少ない場所に 住めたらどうでしょう もちろん多くの人々がそう望むでしょう しかし皆 仕方ないと感じています 都市に住むしかないのです

かつて人々は都市に移り住みました と言っても都市自体が 好きだからではありません 都市に住むことで 仕事を得る機会が多く サービスや物に簡単にアクセスでき 豊かな社会生活が送れるからです さあ もっと詳しく見ていきましょう

より多くの仕事と キャリアの機会があるといいますが 果たして今もそうでしょうか? なぜならオフィスで働く人々は オフィスで働くことと オフィスにいることは 同じではないと気づき始めています Global Workplace Analyticsの調査によると アメリカの労働人口の80%以上は 在宅勤務を希望しています 会社がオフィスを持つと いくら掛かるかご存知ですか? 従業員1人当たり 年間1万1千ドル掛かります その労働者の半数が 労働時間の50%だけでも在宅勤務すれば アメリカで5千億ドル超の 費用削減になります そして温室効果ガスを 5400万トン削減できます これは1千万台の車を 1年間 道路から無くすことに 相当します しかしほとんどの人々が 在宅勤務を望んでいるとはいえ 今の技術では それは孤独なものであり 快適でもなければ 存在感も失います しかしそれは2つの技術の融合によって 変わろうとしています AR(拡張現実)と テレプレゼンスロボットです

ARのおかげで 今やどこへでもオフィス環境を 持ち出すことが出来ます 必要なのはウェアラブルコンピューターと スマートグラスだけです そして行く先 どこへでも メールと表計算ソフトを 持って行けます 今やビデオ会議とビデオ通話は 当たり前になりました しかし まだ改善は必要です と言うのは 平らなスクリーン上の 小さな顔を見ても 誰がしゃべっているのかすら わからない時があります

すでに 固定のビデオ通話より ずっとましなものがあります 標準的なテレプレゼンスロボットです 私はこれを棒付きタブレットと呼んでいます

(笑)

これを自分で制御して 動き回ることもできます 見る先を自分で制御できます かなりの進歩ですが 完璧にはほど遠いです ご存知の通り 人のコミュニケーションの大半は 非言語で行われます ロボットにはそれがありません まるでエイリアンです しかしARの進歩により 本物の人間のように見えて動く 綺麗なホログラムを ロボットに投影することが簡単になります きっとそうなるでしょう 他には ― ロボットは忘れましょう 全てVR(仮想現実)になり― 皆がサイバースペースで会います 数年後には現実と見分けがつかないくらい とてもリアルになるでしょう

さて 人々が都市に向かう 2つ目の理由は何でしたか? サービスと物の入手し易さです しかし今は どれもネットで出来ます comScoreの調査によると 去年アメリカで ネットで買い物をした人は 小売品の買い物の半分以上を ネット上でしていました eコマースの世界市場は 2兆ドルと推定されています そしてeMarketerによると 2017年の終わりまでに 2兆3800億ドルに達する見込みです

物流の観点からすれば 人口密集は配達には有利です 商業施設への物資供給が簡単です 店舗に向けて 大きな積荷で発送し 人々が店までやってきて 自分たちで家に持って帰ってくれます eコマースだと子ども服を出荷する場合 家まで配達しなくてはなりません 配達コストは 高くつきます それは例えば誕生日パーティに 20人の友達を呼ぶことと ― 20人それぞれの家まで 一切れずつケーキを届けることの違いです しかし少なくとも都市では 皆 互いに近くに住んでいますので 密集が活かされます 今やeコマースでは 田舎にも配達をします それは とても時間がかかります トラックは次の住所へ 何マイルも走らなければならないこともあり 一番高くつく配達です

しかしすでに解決策があります ドローンです ドローン部隊を運ぶ車両です ドライバーが配達をしている間に トラックからドローンが あちこち飛び回ります このやり方だと 配達の平均コストは削減されます そして ほら― 田舎でもeコマースサービスが 手頃になるんです そして― 在宅勤務者の新しい家には きっと庭にドローンのための ポッドがあるでしょう 最終の戸別配達が 問題でなくなれば もはや物を買うのに 都市にいる必要はないのです それが2つ目です

人々が都市に移り住む 3つ目の理由はなんでしょう? 豊かな社会生活です 最近は そのために都市にいる 必要があるかもしれません なぜなら最近 人々は 友人を作ったり おしゃべりしたり 噂話をしたり ナンパしたりを― 自宅の快適なソファからできますからね

(笑)

お気に入りのパジャマを着てね

(笑)

20億を超えるソーシャルメディアユーザーが 世界にいます ある意味 人々はどこにいても 繋がっていると思えるでしょう しかし 完全にではなく そこそこです 時には本物の人間との接触が必要です 皮肉なことに 人口密度の高い都市が 人同士の接触に最適とは言えません 実際 規模が小さくなるにつれ 社会集団は より強固になります 最近のイギリスでの 国家統計局による調査によると 高い生活満足度を示すのは 郊外に住む人々でした 田舎に定住した人々は 地元の物産を買うようになり 新鮮な食品や食材や 保守サービスを利用するでしょう 便利屋や 小さな工房や サービス会社が栄えます 自動化の波に追いやられた 都市の産業従事者たちは 代わりの良い仕事を 田舎で見つけることでしょう そして彼らも移住します 人々が田舎に移住すると どうなるでしょうか? 太陽光パネルを備えた― 自律したオフグリッドの家には 風力タービンと 廃棄物リサイクル設備もあります 新しい家は電力を自ら作り出し  それは自家用車の動力にもなります 都市は田舎よりもエネルギー効率が良いと 思われてきました しかし言わせてください 田舎への再移住も エコなのです

今 皆さんは田舎暮らしの良さを 考えているでしょう

(笑)

私自身も移住をしました 6年前 妻と私は荷物を纏め スペインの小さなアパートを売り 同じ値段で庭付きの一軒家を買いました 朝の小鳥のさえずり付きです

(笑)

とても素敵な所です 私たちはそれほど田舎でもない 小さな村に住んでいます それが私の次のステップです 修繕した農家で 都市から遠からず 近すぎず ドローンの着陸場所も 忘れません

(笑)

しかしそれは私の話です 皆さんがそうする必要はありません 一緒に田舎に移り住もうと 私が説得しているように 聞こえるかもしれませんが 違います

(笑)

あまり人に来て欲しくないです

(笑)

ただ考えるのです もし都会と同じ 利点があると知れば 皆 田舎に移るだろうと しかし田舎がお好きでなければ 良い知らせもあります 都市はなくなりはしません しかし人々が転出すれば 人口密度は下がり より良い流れと均衡が戻ります

とにかく 皆さんは今 何か考える必要があると思います まだ都市に住む必要があると思いますか? もっと大事なことは― 都市に住みたいですか?

ありがとうございました

(拍手)

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このプレゼンテーションについて

未来は都市生活へと向かいつつある、という予測を信じてはいけません。実際には都市化の流れは終焉を迎えようとしており、AR(拡張現実)や自動配達、オフグリッド電源やその他の技術の急速な進歩によって、間もなく人々は田舎に住み、働くことを選択するようになるだろうと、物流の専門家フリオ・ヒルは言います。先進的なトークを聞きながら、大都市の外に目を向け、田舎暮らしの長所について考えてみましょう。

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