水中洞窟の神秘の世界(6:49)

ジル・ハイネス(Jill Heinerth)
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対訳テキスト
講演内容の日本語対訳テキストです。
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私は水中探検家です 具体的には洞窟潜水士です。

子どもの頃は宇宙飛行士に なりたかったのですが カナダの女の子にとっては 実際には不可能でした。でも宇宙については 母なる地球の生命線である 地下水路についてよりも ずっとよく知られていると分かりました。だから もっと驚くべきことを することにしました。宇宙の代わりに 地球内部の驚異を 探検したかったのです。

多くの人が 洞窟潜水は恐らく最も危険な 活動の一つだといいます。想像してみてください。この部屋にいるあなたが 突然暗闇に押し込められて ひたすら出口を探すのを任務とし 時には広い空間を泳ぎ 時には椅子の下を 這うようにして 細いガイドラインをたどって 生命維持装置が次の息を 供給するのを待つのです。それが私の仕事場です。

今日お教えしたいのは 地球は一つの大きな 硬い岩ではないということです。むしろスポンジのようなものです。私は地球のスポンジにある たくさんの穴の中を泳げますが、行かれない場所でも 他の生命体と物質が私なしで旅しています。私は、母なる地球の内部について皆さんにお教えするつもりです。

人類初の南極の氷山内部への潜水を決心した時、ガイドブックはありませんでした。2000年において これは地球最大の移動物体でした。ロス氷棚が分離したものです。氷縁の生態系を調査し、氷の下の生命体を探すために潜りました。

私たちはリブリーザー と呼ばれる技術を使います。宇宙遊泳に使われる技術と 非常に似ています。この技術で、10年前に想像したよりも深く潜れるようになりました。私たちは特殊なガスを使い、水中で20時間もの任務でさえ可能です。

私は生物学者たちと 一緒に働いています。洞窟は驚くべき生物や 以前は存在を知らなかった 種の宝庫と分りました。これらの生物の多くは 独特な方法で生活しています。多くの場合、色素や目がなく、そして非常に長生きです。実は今日洞窟で 泳いでいる動物は 恐竜の絶滅以前の 化石として残されている種と全く同じものです。だから これらは小さな 泳ぐ恐竜だと想像してみて下さい。彼らは進化と生存について 何を教えてくれるのでしょうか? 例えば この瓶の中で泳ぐ ムカデエビのような動物は 大きな毒牙を持っています。自分の40倍の大きさのものを 襲って殺せます。もしこれが 猫の大きさだとしたら 地球上最も危険なもの になるでしょう。こうした動物たちは とても美しい場所に住み、時にはこのように―とても新しい洞窟ですが―動物は古代のものです。どうやってそこに 行ったのでしょうか?

私は物理学者とも働いています。彼らは大抵地球の 気候変動に関心があります。洞窟内の岩を採取し、薄切りにして 岩の内部の層を調査します。木の年輪にそっくりで 歴史を遡ることができ。全く異なる時代の 地球の気候が分ります。この写真の赤い部分は、サハラ砂漠からの砂です。風に拾われて大西洋を越えて 飛んできました。この場合 バハマのアバコ島に 大量に降り注ぎました。地面を通って染み込み 洞窟内の岩に堆積しました。これらの岩の層を振り返ると、地球の気候が非常に乾燥していた時代について分り、何十万年も遡ることができます。

古気候学者も他の時代において 地球の海面がどこにあったのかに 関心を持っています。ここバミューダで 私はチームと共に この地域で最も深く 有人潜水を行いました。海面より何百フィートも下で かつて波が打ち寄せた 海岸線を探したのです。

古生物学者と考古学者とも仕事を始めました。メキシコ・バハマ・キューバなどのいくつかの場所で 洞窟に残された文化遺跡と 人骨を調査しています。調査によって初期の地域住民についていろいろなことが分ります。

私のお気に入りのプロジェクトは、15年以上前、地下の地形を正確な3Dの地図として 初めて作るチームの 一員だったものです。私が洞窟で運転している装置は、運転している最中に 3Dモデルを作成していました。洞窟内での私たちの正確な位置を 地上に伝えるために、超低周波無線機も使いました。家、会社、ボーリング場、ゴルフコース、ソニーズBBQレストランの下さえも泳ぎました。

とても素晴らしかった。それで学んだのは、地球の表面での行いは 飲料水として自分に 返ってくるということです。私たちの水の惑星は、川、湖、海だけでなく、私たちを結び付ける地下水の 広大なネットワークなのです。それは私たち皆が飲む 共有資源です。地下水及び地球の水資源と人間とのつながりを理解したら、恐らく今世紀最も重要な 問題に取り組むでしょう。

私はずっとなりたかった 宇宙飛行士になれませんでした。でも ビル・ストーン博士が設計したこの地図作製装置にはなれるでしょう。実際には姿を変えました。今や自泳式、自律型ロボットとなり 人工知能を持っています。その究極の目的は、木星の月のエウロパに行き、凍結した表面下にある海を探検することです。

とても素晴らしいことです(拍手)

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このプレゼンテーションについて

洞窟潜水士のジル・ハイネスは地球に流れる隠された地下水路を探検します。生物学者、気候学者、考古学者と協力して、ハイネスは地球の最も遠隔地に住む生物の謎を明らかにし、研究者が気候変動の歴史を解き明かすのを助けます。このトークで波の下に飛び込み、地球内部の驚異を探検しましょう。

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