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  •  【ワシントン=冨山優介】米食品医薬品局(FDA)は23日、新型コロナウイルスのワクチン接種を原則年1回とする方向で検討を始めたことを明らかにした。これまでの追加接種は長くても数か月間隔で打っていたが、大多数の人は年1回で免疫が得られるとみている。ワクチンの種類によって接種間隔や回数が異なる複雑さが接種率低迷の一因だとして、一律年1回に簡略化する方針だ。

     26日の諮問委員会で専門家が議論し、後日FDAが正式決定する。FDAが諮問委に提出する資料によると、高齢者や免疫不全の人たちを除き、接種は年1回とする方向だ。季節性インフルエンザのワクチンのように毎年9月までに製造するため、流行している変異株に応じて6月に成分を決めることを検討課題に挙げた。

     米国では昨年秋以降、変異株「オミクロン株」の新系統「BA・5」に対応した改良型ワクチンの接種が進められた。ただ、接種率は15%にとどまっている。
  •  政府は23日、新型コロナウイルスの感染症法上の分類について、季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行する時期を月内にも決定する方針を固めた。移行は5月の大型連休前後とする方向で調整している。厚生労働省が同日開いた厚生科学審議会の感染症部会で、「5類」への移行に賛成する意見が多数を占めた。

     新型コロナは現在、「2類相当」に位置づけられている。感染症部会は27日に開く部会で意見を取りまとめる。これを受け、政府は早ければ同日中にも新型コロナ対策本部を開き、移行時期を含めて正式決定する方向だ。岸田首相は20日、今春にも5類に引き下げる方針を表明していた。

     23日の感染症部会では移行すべきかどうかが議論され、委員からは「軽症者が多い」、「現在の対応を続ければ経済の停滞や少子化にもつながる」として、見直しに肯定的な意見が相次いだ。

     一方、新型コロナは感染力が強く、今後も感染の波が繰り返し発生することが想定される。病床の逼迫や医療現場で混乱が起きる恐れがあり、外来診療は幅広い医療機関で対応し、高齢者などが確実に入院治療を受けられるよう、医療提供体制の充実を求める声が多く出された。

     感染拡大を抑えるため、基本的な感染対策の継続についても指摘が相次いだ。政府が検討する屋内でのマスク着用の緩和には、「時期尚早だ」などと否定的な見解も示された。

     治療費の公費助成やクラスター(感染集団)発生が懸念される高齢者施設への支援、新たな変異株を検知する監視体制を続けることなどを求める声もあった。
  •  【北京=比嘉清太】中国疾病予防コントロールセンターは21日、医療機関で新型コロナウイルスに関連して13日から19日までに死亡した人は1万2658人だったと発表した。先に発表した「ゼロコロナ」政策の大幅緩和後の昨年12月8日から1月12日までの死者数(5万9938人)と合わせると、緩和後の累計は計7万2596人に上った。

     読売新聞の集計では2020年2月以降、日本で新型コロナ感染で亡くなった人は、21日現在の累計で約6万5400人。中国は40日余りで日本の死者数を超えたことになる。

     発表によれば今回、9割超の1万1977人は基礎疾患による合併症で亡くなり、681人が感染により呼吸不全を引き起こして亡くなった。

     中国政府は毎日の死者数の発表を今月9日を最後に停止。同センターの9日の発表では、過去3年間の累計死者数は5272人だった。
  •  【ワシントン=冨山優介】米疾病対策センター(CDC)は20日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の新系統「XBB・1・5」が米国の新規感染の約5割を占めるとする推計を公表した。XBB・1・5は免疫から逃れる能力が高く、これまでの系統の中で最も感染が広がりやすいとみられていることから、米国内で警戒が強まっている。

     CDCは1週間ごとに、新規感染に占める各系統の割合を推計値として公表している。XBB・1・5は、昨年12月3日までの1週間で2・4%だったが、今月21日までの1週間では、49・1%にまで増えた。北東部の地域では8割以上を占めている。18日時点で米国内の1週間の新規感染者数は約33万人となっている。

     世界保健機関(WHO)は11日、「全体的な信頼性は低い」とした上で、XBB・1・5が「感染者数増加の一因になっている可能性がある」との初期のリスク評価を公表した。

     XBB・1・5は日本国内でも確認されている。
  •  新型コロナウイルスの位置づけを「5類」に移行することで、都道府県知事が持つ権限は縮小されるが、高齢者らが適切な治療を受けられる医療提供体制を確保しておくことが欠かせない。医療費の公費負担なども含め、「ウィズコロナ」の実現に向けた課題は多い。

     都道府県知事は現在、感染症法に基づき、患者に入院勧告や指示ができる。医療機関にはコロナ病床の確保を要請してきた。全国の確保病床は現時点で約4万9000床に上る。

    だが、移行後はベッドが他の病気の患者で埋まり、コロナ患者が入院できなくなる事態が想定される。

     国際医療福祉大の松本哲哉教授(感染症学)は「どの病院がコロナ重症者と他の病気の患者をそれぞれ受け入れるのか役割分担を明確化した方がいい」と指摘する。

     感染拡大で病床が逼迫すれば、入院調整が困難になる恐れもある。国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は「高齢者や妊婦、子どもを守るため、円滑に入院できるよう都道府県が入院先を調整する現在の仕組みは残すべきだ」と語る。

     一方、発熱外来などが担ってきた外来診療はどうなるか。幅広い医療機関で対応が可能になるが、実際に拡大するかは不透明だ。東京都内のビルに入居する診療所の院長は「一般患者と動線を分けられない。今の感染力の高さでは、コロナ疑いの患者を診療するのは難しい」と打ち明ける。

     医療費は5類になれば通常、自己負担が生じる。コロナ治療薬には高額なものもあり、経済的な理由で受診を控える人が出る恐れもある。

     日本医師会の釜萢敏常任理事は「公費助成を減らす場合でも段階的な対応が望ましい」と訴える。

     全額公費で実施されているワクチン接種の扱いも焦点だ。オミクロン株対応ワクチンの接種率は全人口の約40%(19日時点)と伸び悩むが、自己負担が生じれば、さらなる低迷が懸念される。

     新型コロナの感染症法上の分類を、季節性インフルエンザ並みに変えたとしても、専門家は「新たな変異株への警戒は必要だ」と訴えている。

     ウイルスは、感染して増殖する際、遺伝子の一部で「コピーミス」
  •  新型コロナウイルス感染の第8波が続く中、患者の救急搬送に長時間を要する「搬送困難事案」が4週連続で過去最多を更新し、15日までの1週間に全国で8100件を超えた。救急の現場は過酷な状況にあり、コロナ患者以外の受け入れにも影響が出ている。(大井雅之、石沢達洋)

    「熱で息が苦しい」「家族が息をしていない」

     東京23区の119番を受理する東京消防庁総合指令室(千代田区)では18日、職員約40人がひっきりなしにかかってくる通報の対応に追われていた。

     職員はヘッドホン越しに聞き取った情報を目の前の端末にタッチペンで書き込んでいく。近くに設置されたランプは次々と「救急車要請」を示す緑色に点灯し、息つく暇もない。

     藤野祐三・消防司令補(41)は「119番が鳴りやまない。このままでは、救える命が救えなくなる」と危機感を募らせる。

     都内で昨年受理した119番は現在の集計方法になった2015年以降で初めて100万件を超え、約103万件に達した。救急車の出動数も最多の約87万件に上り、今年も17日時点で4万3652件で前年同期を2492件上回っている。「市民がコロナ禍に慣れ、病院や救急の業務逼迫を避けようという意識が薄れているのではないか」。救急要請の増加について、消防幹部はそう分析する。

     総務省消防庁によると、急患の受け入れを病院に3回以上断られるなどした「搬送困難事案」は、全国の主な52消防本部で今月15日までの1週間に8161件に上り、過去最多を4週連続で更新した。

     新型コロナの感染拡大による病床逼迫が背景にあるとみられるが、搬送困難事案のうちコロナの疑いがあったケースは29%にとどまる。コロナ患者だけでなく、他の病気や事故の患者の受け入れ先も見つかりにくくなっている。

     名古屋市では今月13日未明、自宅で転倒して身動きが取れなくなった70歳代男性が119番したが、搬送先が見つかるまで約1時間40分を要した。救急隊員は27か所の病院に受け入れを要請したが、「病床が埋まっている」との回答が相次いだという。

     千葉市でも先月半ば、足を骨折した疑いのある9
  •  岸田首相は18日、加藤厚生労働相らと首相官邸で新型コロナウイルスの感染症法上の分類見直しについて協議し、今春を視野に現在の「2類相当」から「5類」へ引き下げる方針を固めた。20日にも関係閣僚と再び協議し、引き下げに向けた具体的な検討を指示する。マスク着用の目安についても緩和の検討を指示する方針だ。
     首相の指示を受け、加藤氏は厚労相の諮問機関である厚生科学審議会の感染症部会に、今春の引き下げを諮る。専門家らの議論を踏まえ、引き下げ時期などを決定する。引き下げは、政府が目指すコロナ禍からの社会正常化の大きな節目となる。
     感染症法は感染症を危険性の高い順に1~5類に分類している。新型コロナは別枠の「新型インフルエンザ等」に含まれ、「2類相当」で対応している。
     5類に引き下げた場合、医療費の窓口支払い分の公費負担や、患者に入院を勧告する都道府県知事の権限などの法律上の根拠がなくなる。しかし、政府は国民の受診控えや医療現場の混乱などを避けるため、公費負担は特例的に継続し、段階的に廃止する方針だ。今後、どのような感染対策をいつまで続けるかなどを関係閣僚が検討する。
     首相は18日の加藤氏との協議で、最新の感染状況や医療提供体制の報告を受けた。厚労省によると、1日当たりの新規感染者数は18日までの直近1週間で前週比0・69倍と減少傾向にある。ただ、死者数はなお増加傾向が続いている。
     政府は今後の感染状況に注視が必要である一方、第8波は減少傾向が続く可能性があるとみている。感染が急拡大する中国からの危険性の高い変異株流入も懸念されたが、これまでのところ確認されていない。
     マスク着用については、厚労省は既に、感染リスクが極めて低い場面での過剰な着用は控えるよう呼びかけており、屋外は「原則不要」としている。屋内でも、会話がほとんどなく、距離を確保できる場合は「必要なし」としている。専門家の意見や感染状況を踏まえつつ、どこまで緩和できるか慎重に検討する。
  •  政府は、2025年度以降の設置を目指す感染症に関する新たな専門家組織「日本版CDC」について、名称を「国立健康危機管理研究機構」とする方針を固めた。23日召集の通常国会に設置法案と関連法案を提出する。
     研究機構は、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合した専門家組織で、米疾病対策センター(CDC)にならい、科学的知見の拠点としての役割が期待されている。
     厚生労働省によると、具体的には感染症予防や医療に関する調査、研究、分析を実施する。感染症に関する司令塔機能の強化のために、23年度に内閣官房に新設する予定の「内閣感染症危機管理統括庁」(仮称)に対し、迅速に情報を提供する。
     緊急時には感染症法で厚労相の権限として定められた検体採取なども行う。災害や事故で多数の負傷者が出た際に出動する災害派遣医療チーム(DMAT)や、専門家、保健師らによる支援員のチーム(IHEAT)への研修を実施し、人材育成機能も担う。
  • コロナ3年 正常化への道<5>
     新型コロナウイルスの遺伝情報を解析する東京都健康安全研究センター(新宿区)。都内の保健所などから毎週寄せられる数百人分の感染者の検体分析で、新しい変異株をいち早く把握し、流行の動向を探る。
     この3年間、アルファ株、デルタ株、現在主流のオミクロン株など、次々と現れる変異株に監視の目を光らせてきた。オミクロン株から派生し、米国で急増する「XBB・1・5」も今月、確認された。「職員の使命感は強いが、終わりが見えず、疲労も蓄積している」。現場を指揮する貞升健志・微生物部長はこう話す。
     2021年末以降、世界中に広がったオミクロン株は、変異の過程で高い感染力を獲得した。わずかに変異した新系統が徐々に拡大、昨夏の第7波をもたらした「BA・5」に加え、「BQ・1」「XBB」など複数の系統が併存しながら感染が続いている。
     ウイルスは、増殖時に遺伝子の一部で「コピーミス」が起きて変異する。国内外で感染が高止まりすれば、これまでとは異なる性質を持つウイルスが発生しやすい。河岡義裕・東京大医科学研究所特任教授(ウイルス学)は「今後の予測は難しいが、世界のどこかで新しい変異株が出てきてもおかしくない」と話す。
     未知の変異に対応するワクチンの開発は現在も進む。米ファイザーや米モデルナなどが実用化した「メッセンジャーRNA(mRNA)」ワクチンは、ウイルスの遺伝情報がわかれば、成分を入れ替えるだけで比較的簡単に変異株にも対応できる。ただ、実用化に半年程度かかるため、モデルナは、これをさらに短縮する技術の確立を急ぐ。
     出遅れた日本も昨年3月、ワクチン開発の司令塔「先進的研究開発戦略センター SCARDA( スカーダ )」を発足。約1500億円の基金から製薬会社や大学へ資金援助し、複数の変異株に有効な「 汎用(はんよう) 型」という新ワクチンの開発などを後押しして「次」に備える。
     新型コロナでは、震源地となった中国が感染状況の情報公開に依然として消極的だ。今後、各国がより迅速に情報共有する体制が重要で、変異株の特徴や症例を集めるデータベースの高度化なども課題となる。
     世界的に感染が収まらず、新型コロナへの対応は長期化の様相を見せる。山本太郎・長崎大教授(感染症学)は「ワクチンや治療薬を活
  •  新型コロナウイルスの感染状況を評価する厚生労働省の助言機関は17日、全国の新規感染者数が減少に転じ、「今後は横ばいか減少傾向になることが見込まれる」との見解をまとめた。一方で死者数は昨夏の第7波のピークを超える状況が続いており、注意が必要だと指摘した。

     厚労省によると、新規感染者数は16日までの直近1週間で前週比0・75倍と減少に転じた。10日までの1週間は前週比1・28倍だった。死者数は16日までの1週間で1日平均401人となり、最多を更新した。

     また、国立感染症研究所は、オミクロン株から派生した新しい系統の割合が増えているとの推計(暫定値)を示した。1月中旬時点で、第7波で主流だった「BA・5」が43%に減少する一方、「BQ・1」が35%、「BA・2・75」が21%になったと推計した。
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