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ドクターズゲートの配信する医療ニュースについて
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  •  佐賀県唐津市の養豚場で8月、家畜伝染病「CSF(豚熱=豚コレラ)」の感染が確認されたことを受け、農林水産省は5日、豚へのワクチン接種の推奨地域に、同県を含む九州7県を追加することを決めた。九州は、全国の豚肉生産量の約3割を占めており、農水省は7県に接種計画を立てて速やかに始めるよう要請し、感染拡大を防ぐ。

     同市では8月30日以降、養豚場2か所での感染が判明している。九州では、熊本県の養豚場で1992年に確認されて以来、31年ぶりで、5日午後5時までに計8500頭が殺処分された。

     農水省は5日、対策本部を開き、野生のイノシシを介するなどして佐賀県以外にも感染が拡大する恐れがあるとし、九州7県でのワクチン接種に踏み切ることを決めた。今後、7県が接種計画を策定し、農水省の承認を経て、各知事が接種命令を出す。CSFは、人に感染することはなく、ワクチンを打った豚の肉を食べても人体に影響はない。

     農水省の決定を受け、佐賀県は5日、接種の予定時期や対象頭数などを盛り込んだ計画を農水省に提出。県内で飼育している約6万6000頭が対象で、承認を受け、ワクチンが届き次第、接種を始める考えだ。

     CSFを巡っては岐阜県で2018年9月、26年ぶりに発生。これを受け、国は19年10月以降、発生地域と周辺の都府県でワクチン接種を開始した。これまでに39都府県が接種推奨地域になっており、九州7県の追加で、非接種地域は北海道だけとなる。
  •  ペットの感染症の全国的な流行状況を把握するため、東京農工大が、動物病院で感染症と診断された症例を共有する新システムの運用を始めた。飼い主や獣医師への感染を予防するのが狙いだ。

     マダニを介して発症する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や、ネズミなどが媒介するレプトスピラ症などの感染症は、犬や猫だけでなく人にも広がる。

     新システム「獣医療ネットワーク」は、東京農工大の水谷哲也教授(ウイルス学)らが今春、国立研究開発法人「日本医療研究開発機構」の支援で開発した。

     動物病院の獣医師らが、SFTSやレプトスピラ症のほか、寄生虫トキソプラズマ、新型コロナウイルスなど約20種類の感染症を対象に診断した病名をパソコンで登録する。その情報をシステムに参加する各地の獣医師会の会員らは閲覧できる。こうしたペットの感染症の流行状況を把握する全国的な仕組みは、これまでなかった。

     石川県や福井県などの獣医師会がすでに参加し、8月上旬までに犬の症例十数件を登録した。診断の参考情報にも使えるため、千葉県獣医師会の村田佳輝副会長は「より正確な診断につながる」と期待する。

     ペットの病気が人にも広がり、重症化させる事例は少なくない。特にSFTSは意識障害などの症状が出て、最悪の場合は死に至る。水谷教授は「犬や猫の感染症の把握は人の健康を守るためにも重要。多くの獣医師に参加を呼びかけたい」と話す。
  • 福岡県飯塚地区消防本部の救急出動件数が今年上半期(1~6月)は5238件に上り、初めて年間で1万件を超えるペースで推移している。新型コロナウイルスの流行初期には感染への懸念を背景に件数は大幅に減っていたが、感染対策の緩和などに伴い、不要不急とみられる通報が再び目立つようになった。重症化リスクの高い高齢者の搬送要請が増加傾向にあることも一因という。(鶴結城)
     同本部によると、救急出動はコロナ禍前に年1万件弱で推移していたが、感染拡大を機に2020年は8456件、21年は8761件に落ち着いていた。
     しかし、22年は過去最高の18年(9969件)に迫る9961件まで増加。さらに今年5月にはコロナの感染症法上の位置づけが「5類」に移行したこともあり、今年上半期の出動件数は、22年同期を663件上回っている。
     この要因として、未就学児(生後1か月~6歳児)や、高齢者が入所する福祉施設からの搬送要請の増加が挙げられるという。
     未就学児の搬送は20年が183件だったのに対し、今年は上半期だけで208件。高齢者福祉施設からの要請も20年769件、21年890件、22年1035件と右肩上がりに増え、今年上半期も499件と、22年並みの水準で推移している。
     一方、今年に入り「子どもが虫に刺され、かゆがっている」「鼻づまりがひどい」「転んで下唇を切った」といった理由で搬送を要請するケースが出てきている。現場に到着した救急隊員が搬送を見送ろうとしても、保護者から「責任を取れるのか」と暴言を吐かれることもあるという。
     同本部の救急出動件数は現状、病院への搬送が必要ない「軽症」が約3割を占める。出動件数が過去最高を更新した18年、6隊(1隊は3人)だった出動隊を7隊に増やしたが、それでも現状に対して「 逼迫(ひっぱく)状態」だとする。
     同本部は、19年に作成した「救急車 もう限界です……」と訴えるポスターも活用しながら、適正利用への理解を求める。その一環で、看護師らが救急車を呼ぶ必要性の有無や、受診できる医療機関を電話で案内してくれる「#7119」(15歳までの小児は「#8000」)の利用を呼びかけている。
     同本部警防課の上尾雄一課長は「本当に救急搬送が必要な人への対応に支障が出ないよう、普段から救急車の適正利用
  •  政府は30日、全額公費負担となっている新型コロナウイルス治療薬について、10月1日から患者の一部自己負担とする方針を固めた。患者が支払うのは、治療薬の価格から公費負担分を差し引いた額のうち、保険診療の窓口負担分である1~3割の額となる。公費負担をどの程度残すかは、今後調整する。

     3月に決定された政府の公費支援見直し策では、全額公費負担は9月末までの経過措置とされ、10月以降は夏の感染状況に応じて再度検討するとされていた。8月14~20日に報告された感染者数は1医療機関17・84人と、昨年12月の第8波のピーク時(29・83人)より少なく、重症病床の使用状況にも余裕があることから、経過措置を縮小しても問題ないと判断した。

     入院医療費を最大月2万円減額する措置についても、10月以降は、減額幅を小さくする方向で調整する。

     また、新型コロナ患者用の病床を確保した医療機関に支払われる「病床確保料」(空床補償)は、酸素投与が必要な「中等症2」以上の病床を確保した医療機関に対象を絞った上で、都道府県ごとの感染状況などに応じて柔軟に支給する仕組みに変更する。
  •  国内で2021年に行われた体外受精によって生まれた子どもは、前年より9416人多い6万9797人で過去最多となったことが、日本産科婦人科学会の調査で分かった。20年には新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で前年から減少していたが、再び増加に転じた。

     体外受精は卵巣から採取した卵子と、あらかじめ取っておいた精子を体外で受精させ、受精卵(胚)を子宮に戻す不妊治療。精液を細い管で子宮に注入する人工授精より、妊娠率は高い。体外で受精した後に、胚をそのまま子宮に戻す方法と、一度凍結した胚を戻す方法がある。21年に行われた体外受精で生まれた子どものうち、9割は凍結した胚を戻す方法だった。

     世界初の体外受精児は1978年に英国で生まれた。国内では83年に東北大で誕生した。発表によると、国内でこの治療で生まれた子どもは、累計で84万1106人となった。

     2021年の治療件数は49万8140件で、前年より4万8240件増えてこちらも過去最多となった。

     20年は、治療の対象となる世代の女性人口の減少や、コロナ禍による受診控えの影響もあり減少したが、21年の結果から、増加傾向は続いているとみられる。体外受精による不妊治療は、22年4月から公的医療保険の対象となり、経済的負担の軽減が期待されている。

     調査を取りまとめた東邦大の片桐由起子教授は「出生数が減少するなか、生まれてきた子どもの11人に1人が体外受精児となり、割合は増えている」と説明。「治療への抵抗感は下がっているが、加齢とともに妊娠率が低下するのは体外受精も同じだ。出産を計画する時期を長期的な視点で考えてもらいたい」と話している。
  •  厚生労働省は29日、2022年の結核患者数は人口10万人あたり8・2人で、前年の9・2人から1人減ったと発表した。2年連続で10人を下回り、世界保健機関(WHO)による「低まん延国」の水準を保った。コロナ禍の感染対策で、人と人の接触機会が減ったことなどが要因とみられる。

     発表によると、22年に感染が分かった患者の総数は前年より1284人減の1万235人で過去最少を更新した。結核による死者数(概数)は1664人で前年から181人減少した。

     結核予防会結核研究所の加藤誠也所長は同日の記者会見で「現在、社会活動が活発になり、海外から結核菌が持ち込まれる事例が懸念される。再び患者が増えないか注意が必要だ」と指摘した。
  •  大規模災害や事故が起きた際、遺体の身元確認に活用するため、厚生労働省は今秋から歯科診療情報のデータベース化に乗り出す。2011年3月の東日本大震災では、遺体の身元を割り出すのに役立ったが、体制の不備などで作業は難航した。このため全国的なデータベースを整備し、身元確認を迅速に進められるようにする。レセプト(診療報酬明細書)を使い、数年以内の実用化を目指す。

     身元確認には外見や指紋・掌紋、DNAなどの方法があるが、歯は硬く、熱にも強いうえ、形状や治療歴は一人ひとり異なるため、有力な手がかりになる。

     警察庁の集計によると、震災で被災した岩手、宮城、福島3県で身元が確認できた犠牲者1万5777人(今年3月時点)のうち、主に歯型で判明したのは、7・9%で、所持品がなかった場合に限ると、7割を占める。

     震災では、津波で流されるなどして遺体の損傷が激しく、身元の特定が難しいケースも多かった。全国から集まった歯科医が歯の状態を調べ、身元の確認作業にあたったが、歯科医院が被災し、津波でカルテなどが流されていたり、残っていても記載内容がまちまちだったりして、照合作業に手間取った。

     データベースの整備は20年4月に施行された死因究明推進基本法に盛り込まれた。レセプトには歯科医院が1人の患者に行った治療内容などが記載され、ほぼ電子化されている。

     厚労省は今秋からデータベースを構築する業者の選定作業に入る。ただ、患者の診療情報を外部に提供するには個人情報保護法に基づき、患者本人の同意が必要になる。政府の個人情報保護委員会などと調整を進め、実用化に向けた課題を整理し、必要に応じて法整備なども検討する。

     身元確認には外見や指紋・掌紋、DNAなどの方法があるが、歯は硬く、熱にも強いうえ、形状や治療歴は一人ひとり異なるため、有力な手がかりになる。

     警察庁の集計によると、震災で被災した岩手、宮城、福島3県で身元が確認できた犠牲者1万5777人(今年3月時点)のうち、主に歯型で判明したのは、7・9%で、所持品がなかった場合に限ると、7割を占める。

     震災では、津波で流されるなどして遺体の損傷が激しく
  •  「学校に行きたくない」――。子どもの訴えや態度などを基に、学校を休ませるべきかどうか保護者が判断材料にできるチェックリストを不登校支援団体が精神科医と共同で開発した。23日にWEB上で公開され、無料で利用できる。

     開発されたのは、「学校休んだほうがいいよチェックリスト」。子どもの心身の状態や家庭での様子について、保護者が「身体的な不調が毎月起こる」「過度に甘えたり、わがままになったりすることがある」など20の質問に回答。その結果に応じて、「休ませましょう」「つらかったら休んでもいいと伝えてみて」「不安なことある?と聞いてみましょう」といった対応方法が示される仕組みだ。

     チェックリストは全国不登校新聞社(東京)などが作成した。石井志昂代表理事は「子どもから学校に行きたくないと言われ、対応に悩む保護者は多い。休む必要がある時に無理に登校させると、子どもは精神的に追い詰められ、うつ病の発症や自殺の危険性が高まる」と活用を呼びかける。

     チェックリストはホームページ( https://branchkids.jp/lp/oyasumi-checklist )から利用できる。
  •  政府は来年度、「女性の健康」に特化した国立高度専門医療研究センターを開設する方針を固めた。更年期障害などの病気に関する最先端の研究・治療を行う方向で、全国の医療機関や自治体などとの官民学連携に向けた司令塔役とする狙いがある。

     国内には、国立高度専門医療研究センターが六つある。国立がん研究センターや国立循環器病研究センターのほか、妊娠や出産などに伴う疾患について、医療の提供や研究を行っている国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)などだ。

     国立成育医療研究センターの機能を拡充し、新たに女性に特化したセンターを設置する。女性に多い更年期障害や摂食障害、貧血などについて、医療機関や大学などの研究機関の間で情報共有が少ないという指摘が出ており、こうした病気の治療を行うだけでなく、全国の医療機関や研究機関の情報を集約する。女性の健康に特化した最先端の研究を実施し、得られた成果を各機関とも共有する予定だ。

     センターでは、女性の健康に関して、一度に複数の相談・支援が可能になる機能も持たせる。例えば、不妊に悩む女性のメンタル面での相談を受け付けるとともに、希望者には不妊治療を専門とする医療機関での治療の橋渡し役も務める。

     ホルモンバランスの影響で感情が不安定になったり、体調を崩したりする女性への生活支援も行う計画だ。具体的には、民間企業や自治体などが持つ情報をセンターに集約し、寄せられた知見を生かした支援策を示す。政府は、こうした体制を整えることで、仕事と健康の両立を後押しすることを目指す。

     政府が6月にとりまとめた「こども未来戦略方針」では、女性が妊娠前から妊娠・出産後まで、健康で活躍できるよう、センターを設けて女性の健康や疾患に特化した研究や相談支援などを行うと明記していた。厚生労働省は関連経費を2024年度予算の概算要求に盛り込む方針だ。
  •  新型コロナウイルスの感染状況について、厚生労働省は18日、全国約5000か所の定点医療機関から、7~13日の1週間に報告された感染者数が1医療機関あたり14・16人だったと発表した。前週比0・90倍だが、厚労省は「連休による休診が影響した可能性もあり、本当に感染者が減少したのか判断できない」として、お盆明け以降の拡大を警戒している。

     都道府県別では、佐賀の24・59人が最多で、石川の21・06人、鳥取の20・76人、愛知の20・70人が続いた。最少は、6~7月に急拡大した沖縄の6・72人で、13週ぶりに10人を下回った。

     鹿児島が前週比0・63倍、福岡が同0・67倍など、これまで感染者数が多かった九州地方で減少幅が大きかった。
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