更新情報

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  • 出産後の母子に心身のケアや育児指導を行う「産後ケアセンター」の設置をはじめ、産後ケア事業の実施を市町村の努力義務に位置づける改正母子保健法が11月29日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。国は運営費の一部などを補助してきたが、今後は市町村へのより手厚い財政支援によって、施設整備が進むことが期待される。
  • 製薬会社・エーザイ(東京)が行ったてんかん薬の臨床試験(治験)に参加した20歳代の男性が死亡した問題で、厚生労働省は11月29日、「死亡と薬との因果関係は否定できない」とする調査結果を公表した。発表によると、男性は6月10日に東京都内の病院に入院し、計10日間投与を受けた。24日に退院したが、その日のうちに幻聴や不眠を訴え、再び来院。診察した医師は経過観察をすることにしたが、翌朝、男性は電柱から飛び降りて死亡した。男性は「この状態なら自殺する」などと書いた手記を残していた。同省の依頼で調査を行った独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、類似薬には自殺を考えるリスクがあるとされることや、投与開始前に男性が自殺を考えた形跡がないことなどから、薬と飛び降りとの因果関係は否定できないと判断した。
  • 消費者庁は11月29日、根拠がないのに「貼るだけで痩せる」との効果をうたい、「ダイエットパッチ」と呼ばれるシート状の製品を販売したとして、化粧品販売「シンビジャパン」(東京)など3社に景品表示法違反(優良誤認)で再発防止を求める措置命令を出した。ほかに命令を受けたのは、美容機器販売「ユニッシュ」(大阪)、化粧品販売「tattva」(東京)。発表によると、3社は遅くとも今年4月以降、それぞれ「ロロチェンジ」「カーブシート」「スリムデトパッチ」の商品名でダイエットパッチを販売する際、自社サイトで体に貼るだけで痩せる効果があると宣伝していた。同庁が調査したところ、表示を裏付ける合理的な根拠がなかったという。
  • 重い心不全患者に対し、血流の改善を促す細胞を心臓の表面に吹き付けて心機能改善を図る新しい治療法「細胞スプレー法」を開発したと、大阪大などのチームが29日発表した。今月から2年かけて主に安全性を確認する臨床試験(治験)を行い、5年後の実用化を目指す。
    ◇阪大チーム治験開始◇治療の対象は、心臓の血管が詰まるなどして機能が低下した「虚血性心筋症」の患者。この病気では、血流が悪い部分に別の血管をつなげるバイパス手術が行われているが、細い血管の血流までは改善できないことが課題だった。治験では、ロート製薬(大阪市)が人の脂肪組織から採取した幹細胞を利用。約3億個の細胞を体内で使える接着剤と混ぜ、バイパス手術中に20~30秒間、心臓表面にスプレーする。治療は20~80歳の患者3人に試し、手術時にこの手法を用いない同数の患者と比較する。幹細胞は血管再生を促すたんぱく質を分泌するため血流がよくなり、手術の効果が高まるとみられる。チームの澤芳樹教授(心臓血管外科)らは、より重症な患者に対し、患者本人の太ももの筋肉細胞から作ったシートを心臓に貼り付ける治療法を実用化し、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を利用したシートの開発も進めている。これらの手法は細胞培養施設が必要で、実施できる医療機関は限られる。細胞スプレー法は、多くの医療機関に導入できるといい、澤教授は記者会見で「簡便な方法で、技術や人、場所を選ばずに行える。手術成績を向上させる方法として普及させたい」と話した。
  • 特殊なMRI(磁気共鳴画像)検査で約3000人の脳を調べたところ、統合失調症と双極性障害(そううつ病)と診断された人に共通する特徴が見つかったという研究を、国立精神・神経医療研究センター(東京都)などの研究チームが29日、国際医学誌に発表した。精神疾患を診断する際の客観的な基準づくりや新たな治療法の開発につながる可能性がある。精神疾患の診断は、症状や経過を基に行われる。客観的な指標はなく、医師の経験に左右されることも多い。病気の原因もよく分かっておらず、最近はMRIなどを使い、脳内の変化を調べる研究が進んでいる。今回の研究対象は、統合失調症、双極性障害、自閉症スペクトラム障害、うつ病と診断された計1431人と、精神疾患と診断されていない1506人。国内の12医療機関で2005~17年、脳内の神経線維の状況を調べる「拡散強調MRI」検査を行った。統合失調症と双極性障害の患者は、脳内の情報伝達の効率を示す指標が低下するなど、複数の共通する特徴が見つかった。一方、うつ病では、病気のない人との違いはなかった。同センターの橋本亮太・精神疾患病態研究部長は、「統合失調症と双極性障害に共通する脳内の特徴が大規模な調査で認められたのは初めて。さらなる研究を進めたい」と話している。
  • 厚生労働省は28日、2018年度の介護給付費等実態統計を発表した。介護保険給付と公費、利用者の自己負担を合わせた介護費用は、初めて10兆円を突破した。高齢者の増加で、介護費用の拡大に歯止めがかからない状況が続いている。介護費用は前年度比2%増の約10兆1536億円だった。内訳は介護サービスにかかった費用が約9兆9107億円、介護予防関連が約2429億円となっている。介護保険制度は00年4月にスタート。介護費用は01年度に約4兆3782億円だったが、2倍超に拡大している。
  • 鹿児島市は28日、医薬品研究開発会社「新日本科学」(本社・東京)の同市内にある動物実験施設で、社員1人がサルとの直接接触で感染する「Bウイルス病」を発症したと発表した。厚生労働省によると、国内で人への感染が確認されたのは初めて。Bウイルス病は、サルにかまれたり体液に直接触れたりすることで感染する。潜伏期間は2~5週間で、発熱やまひなどを引き起こし、重症の場合は神経障害が残る。同市などによると、社員は実験業務の補助を担当。2月に頭痛や発熱を訴えて医療機関を受診したが原因が特定されず、8月末に別の医療機関で遺伝子検査を受けた。今月上旬に感染が判明し、医療機関が感染症法に基づき市に届け出た。空気感染はなく、市は「感染拡大の恐れはない」としている。市や同社は社員の容体や性別、年齢を明らかにしていない。Bウイルス病には、有効な治療薬があるが、人への感染はまれで、世界でも50例ほどしか確認されていない。社員は実験用のサルに直接触れる機会はなく、かまれたりひっかかれたりした痕はなかった。
  • 風疹の予防接種を公的に受ける機会がなかった男性に配布した、原則無料の受診券の利用が1割強に低迷していることから、厚生労働省は、今年度中としていた使用期限を延長することを決めた。受診券を再送するなど接種を促す取り組みも進める。今年度は40~47歳の男性約646万人に受診券が配られたが、9月までに感染への抵抗力を調べる抗体検査を受けたのは約87万人、ワクチンを接種したのは約17万人にとどまる。来年度は48~53歳の男性約570万人に配布する。現在40~57歳の男性は定期接種の機会がなく、抗体保有率は女性の約97%に対して、約80%にとどまる。この年齢層の男性を中心に感染が広がる傾向があるため、同省は来年7月までに抗体検査を480万人、ワクチン接種を100万人が受け、男性の抗体保有率を85%にする目標を掲げる。妊婦が感染すると、赤ちゃんの目や耳、心臓に障害が起こる先天性風疹症候群(CRS)となる恐れがある。今年は17日までに感染者2263人、CRS4人となっている。
  • 若者の「ゲーム依存」に関する初めての全国実態調査の結果が27日公表され、10~29歳の5人に1人が、平日に3時間以上ゲームをしていることが分かった。生活や健康への影響も浮き彫りになり、国は来年度からゲーム依存への対応を強化する方針だ。調査は厚生労働省の事業の一環で行われ、1~3月、国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県)が実施。10~29歳の5096人から回答があり、そのうち直近1年間でゲームをした4438人に実情を聞いた。平日にゲームに費やす時間を聞く質問で、1時間以上は60.0%に達した。3時間以上と答えた人は18.3%に上り、男女別では、男性は24.6%、女性は10.4%。休日に3時間以上ゲームをする人の割合は37.8%だった。全体の2割以上が「ゲームをやめなければいけない時にやめられないことがあった」と回答した。また、2.8%は平日6時間以上ゲームをすると回答し、そのうち2割以上が「学業に悪影響が出たり、仕事を失ったりしてもゲームを続けた」「勉強や仕事、友人との付き合い、家族の行事よりゲームの方が大切」などと答えた。6時間以上と答えた人の約4割は、頭痛や睡眠障害などを抱えてもゲームを続けたという。世界保健機関(WHO)は5月、「ゲーム依存症」を精神疾患として位置づけたが治療のための指針はない。同センターの樋口進院長は「スマートフォンの普及でオンラインゲームにのめり込む若者が増え、日常生活への悪影響が出ている。相談を受ける人や治療する医師向けの指針や手引を作るなど態勢を整える必要がある」と指摘。厚労省は来年度から、地域医療に携わる医師らに対してアルコールや薬物、ギャンブルをテーマに行う実務者研修を、ゲーム依存にも広げる方針だ。
  • 終末期にどのような医療を受けたいかを家族や医療関係者と話し合ってもらうよう促すために厚生労働省が作ったポスターについて、同省は26日、全国の自治体へのポスター発送を当面見送ることを決めた。複数のがん患者支援団体から内容に批判が上がったためで、併せて制作したPR動画の公開も見送る。同省は、終末期の医療やケアを家族らで話し合うことについて、「人生会議」と名付けてPRしている。問題のポスターは、お笑い芸人の小籔千豊さんが病院着姿でベッドに横たわり、「人生会議しとこ」と呼びかける内容。25日に同省のホームページで公表すると、複数の団体から「苦しい治療を受ける患者の気持ちを傷つける」「死を連想させるデザインはナンセンス」と改善を求める要望書が届いた。ポスターは病院などでの掲示用に、26日に約1万4000枚を自治体などに発送予定だったが取りやめた。同省在宅医療推進室は「指摘を受け止め、改善を含めて検討する」としている。
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