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  •  厚生労働省は4日、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐ新たなワクチンについて、公費で受けられる定期接種とする方針を決めた。9種類のウイルスの型に対応した9価ワクチンで、これまでの2価や4価のワクチンと比べ、より高い感染予防効果が期待できるという。2023年度早期から開始する予定だ。

     9価ワクチンは、米製薬大手メルクの日本法人MSDが20年7月に製造販売の承認を受けた「シルガード9」。現在は希望者が自費で接種しているが、4日の専門家部会で、定期接種化が了承された。

     HPVには100種類以上の型がある。2価や4価のワクチンは感染の6~7割を防ぐが、9価ワクチンでは8~9割をカバーできるようになる。臨床試験の結果などによると、重篤な副反応の発生頻度は0~0・3%で、頭痛は2~20%、発熱は2~9%。頭痛などの全身症状は4価ワクチンと同程度だった。

     定期接種は小学6年~高校1年(11~16歳)の女子が対象で、2~4か月の間隔で計3回、腕の筋肉に接種する。米国や英国、豪州などでは11~13歳頃の女子への接種が推奨されている。各国では接種回数は2回のため、専門家部会では国内でも2回で済むようメーカーに働きかけるべきだとの意見が出た。

     HPVワクチンは13年4月に定期接種となったが、接種後に体の痛みなどを訴える人が相次ぎ、同年6月、積極的な接種勧奨が中止された。国際的に安全性と有効性を示すデータが蓄積されたため、今年4月から再開された。9価ワクチンの定期接種化後も、2価と4価のワクチンは引き続き使えるようにする。
  •  厚生労働省は、妊産婦や子どもへの医療提供に関する基本方針の改定案をまとめた。感染症の流行に備え、感染した妊婦や子どもを医療機関がスムーズに受け入れられる体制づくりなどが柱だ。2022年度中の閣議決定を目指している。

     新型コロナウイルスの感染拡大時にはたびたび病床が逼迫し、感染した妊婦の入院が難しくなった。21年夏には千葉県で感染した妊婦が、入院先が見つからず自宅で早産し、新生児が死亡した。

     基本方針は成育基本法に基づき、21年2月に閣議決定された。今回の改定案には23~28年度の施策を盛り込む。

     感染拡大時を想定し、危険な状態の感染妊婦を必ず受け入れる医療機関を決めるほか、産科などが通常診療を維持できる体制について平時から整えておくようにする。

     産科医療機関の集約化を進めることも盛り込む。分散している医師を集約することで、人手が必要な帝王切開ができるようにするためだ。

     都道府県や市町村には施策を推進するための計画づくりのほか、自治体や医師会、助産師会などが連携するための協議会の設置を進めてもらう。
  •  東京と大阪に設置している自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場で3日、変異株「オミクロン株」に対応した新たなワクチンの接種が始まった。

     3回目または4回目の接種を受けていない18歳以上で、自治体から送付された接種券が手元にあり、前回接種から5か月以上が経過した人が対象。従来株と、オミクロン株の初期に流行した系統「BA・1」に対応した成分を組み合わせたモデルナ社の「2価ワクチン」を接種する。

     3日、取材に応じた山本哲生・自衛隊東京大規模接種会場長は「自分や周りの大切な人を守るため積極的に接種を受けてほしい」と呼びかけた。予約は防衛省のホームページから案内する専用サイトで受け付けている。
  •  国内の新型コロナウイルス感染者は2日、新たに2万9171人確認された。死者は53人で、重症者は前日から3人減の162人となった。

     東京都の新規感染者は2922人で、前週の同じ曜日から2786人減り、5日連続で1週間前を下回った。直近1週間の平均新規感染者は4748人で、前週から21%減った。
  •  2021年度に1か月の医療費が1000万円以上かかった人は延べ1517人で、過去最多を更新したとの調査結果を健康保険組合連合会(健保連)が発表した。5年前の16年度(延べ484人)から3倍に急増しており、高額な医薬品の相次ぐ登場が影響したとみられる。

     健康保険組合には大企業の社員や家族らが加入している。全国に約1400組合あり、加入者数は計約2900万人。健保連は、加入者の1か月の医療費を、診療報酬明細書(レセプト)を用いて分析した。

     その結果、1000万円以上かかった人は延べ1517人で、うち162人が2000万円以上だった。

     最高額は1億6852万円で、7人が1億円を超えていた。いずれも、全身の筋力が徐々に衰える難病「脊髄性筋萎縮症」の患者で、20年に登場した治療薬「ゾルゲンスマ」を使っていた。

     上位100人のうち48人が、19年に登場した白血病などの治療薬「キムリア」を使用していた。

     これらの金額は治療にかかった医療費の全額で、患者の自己負担は、国の高額療養費制度などを使い、数十万円以下になることが多い。残りは健保組合が賄う。

     健保連は「画期的な薬に医療費を使うことは必要だが、このまま高騰の一途をたどると、公的医療保険の維持は困難になる。制度見直しの議論を進める必要がある」としている。
  •  米製薬大手ファイザーと独製薬企業ビオンテックは26日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」の新系統「BA・5」に対応した改良型ワクチンについて、5~11歳へ接種する緊急使用許可を米食品医薬品局(FDA)へ申請したと発表した。早ければ来月にも、子どもへの接種が始まる見通しだ。

     BA・5対応の改良型を巡っては、ファイザー製は12歳以上、米バイオ企業モデルナ製は18歳以上を対象に、既に許可が出ている。モデルナは23日、6~11歳と12~17歳を対象にした接種について、FDAへ許可を申請したとツイッターで明らかにしている。(ワシントン支局 冨山優介)
  •  政府は26日、全ての新型コロナウイルス感染者を確認する「全数把握」を見直し、氏名などを把握する対象を高齢者など重症化リスクの高い患者に限定する仕組みを始めた。医療機関の患者届け出の事務負担が、大幅に軽減される。対象外の人も含めた感染者数の集計は継続する。

     見直しは今月2日以降、希望する都道府県で先行実施された。宮城や鳥取など9県で既に始まっており、これを全国一律化した。

     新型コロナ患者を診断した医師は、感染症法に基づき、全患者の氏名や住所などを直ちに保健所に届け出る義務がある。今回、例外を定めた厚生労働省令を改正し、届け出対象を〈1〉65歳以上〈2〉入院が必要か、必要になる可能性がある〈3〉重症化リスクがあり、コロナ治療薬か酸素の投与が必要〈4〉妊婦――のいずれかに該当する患者に絞った。

     見直し後も毎日の感染者数を把握するため、対象外の人も含めた年齢層別の患者数の報告を医師に求めることで、集計は続ける。

     医師が届け出る患者の個人情報は、自治体による入院や自宅療養の要請、健康観察のために使われてきた。届け出対象外となる低リスク者も健康観察を受けられるようにするため、政府は都道府県に対し、連絡先などの登録や健康相談を受け付ける健康フォローアップセンターを整備するよう求めている。
  •  新型コロナウイルスが感染後に血管内へ侵入して全身へ広がる仕組みを解明したと、京都大や大阪大などのチームが発表した。病原体の侵入を防ぐ血管の「バリア」に隙間を作って通過しているとみられ、この働きを抑える薬を開発できれば重症化を防げる可能性がある。論文が22日、国際学術誌に掲載された。

     新型コロナウイルスは、吸い込んだ空気の通り道となる「気道」に感染後、血流に乗って広がる能力が高いほど重症化しやすい。だが血管には、内側を覆う細胞がウイルスの侵入を阻止するバリアの役を果たしているため、どのように入り込むのかは不明だった。

     チームは気道と血管の細胞を使って、これらの器官を模した2層構造の筒状装置を開発。気道側にウイルスを感染させると、4日後には増殖したウイルスが血管側に侵入する様子が確認された。血管側の細胞を調べると、細胞同士を結びつける遺伝子の働きが低下して、細胞間に隙間ができることがわかった。

     マウスを使った実験でこの遺伝子の働きを抑えると、重症患者のように肺に水がたまった。重症患者はこの遺伝子の働きが弱いこともわかり、チームの高山和雄・京大講師は「血管のバリア機能を維持して重症化を防ぐ治療薬の開発につなげたい」と話す。

     福原崇介・北海道大教授(ウイルス学)の話「今回の実験手法を動物実験と組み合わせれば、より迅速に治療薬の開発が進むだろう。新しい感染症が出た際にウイルスの特性を調べるのにも役立つ」
  •  新型コロナウイルスの感染状況を評価する厚生労働省の助言機関は21日、全国の新規感染者数は減少が続いており、「(第6波の)ピークを下回る感染レベルとなった。今後も多くの地域で減少が続く」との見解を示した。ただし、連休が続くことで接触機会が増えるため、注意が必要と指摘した。

     厚労省によると、全国の新規感染者数は20日までの直近1週間で、前週比0・71倍の約47万人となり、第6波のピークだった2月上旬の約62万人を下回った。地域別では、20日時点で、東京が前週比0・79倍、大阪が0・68倍と、全都道府県で減少した。ワクチン接種などにより、免疫を持つ人が増えたことが減少につながったとしている。

    感染者数の減少に伴い、死者数や重症者数も、減少が続いている。死者数は、3日までの1週間の1日平均で294人に達し、第6波のピークを越えたが、その後は減少し、20日時点では138人となった。

     一方、新規感染者数を年代別でみると、他の年代と比べて10歳未満が多く、学校や保育所・幼稚園での感染が高止まりしている。
  •  政府が次の感染症危機に備え、秋の臨時国会に提出する感染症法などの改正案の全容が20日、判明した。全ての医療機関に対し、感染症医療の提供に関する都道府県との協定締結に向け、協議に応じる義務を課す。新型コロナウイルス禍の反省を踏まえ、全国の医療機関の総力を挙げて対応する狙いがある。

     改正案は、病床確保数などの計画を都道府県が事前に策定し、各医療機関と病床や外来医療、訪問診療の提供内容などに関する医療措置協定を結ぶとした。

     協定は合意により締結するが、医療機関は協議の拒否はできない。合意に達しない場合、知事は有識者による都道府県医療審議会の意見を聴取し、知事と医療機関はこの意見を尊重する義務を負う。

     危機発生時、知事は協定通りの医療提供を医療機関に勧告、指示でき、指示違反があれば医療機関名を公表できる。特定機能病院と地域医療支援病院、公益性の高い感染症医療を担う社会医療法人の地位を取得している医療機関が違反すれば、知事はその地位を取り消すことができる。

     新型コロナの重点医療機関は約1800機関あることから、厚生労働省は病床確保について協定を結ぶ医療機関は約1500機関と想定している。流行初期の対応強化のため、このうち約500機関とは初動対応に関する協定も締結し、財政支援を強化する。初動対応期間は1年程度を想定している。

     さらに公立・公的医療機関と特定機能病院、地域医療支援病院に対しては、危機発生時の医療提供を義務づける。知事は危機に際してこれらの医療機関が担うべき医療を通知しておく。

     協定締結や医療提供義務など改正法案の主要部分は2024年4月の施行を目指す。
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