更新情報

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  • 認知症の治療薬や予防薬の開発を目指し、東大の研究チームは31日、健康な中高年を対象にインターネットを通した追跡調査を始めた。認知症の研究としては国内最大規模といい、50~85歳の調査対象者約2万人を公募している。認知症の約7割を占めるアルツハイマー病では、症状の進行を抑える薬はあるが、根本的な治療を図る薬の開発は難航してきた。原因とされるたんぱく質が、発症の15~20年前から脳内に蓄積されるので、すでに症状が出た人には、効果的な治療は難しいと考えられるためだ。まだ自覚症状のない「超早期」の人へのアプローチが求められていた。研究では、専用のウェブサイトで、都道府県や年齢などを登録してもらい、認知機能を測るテストを3か月に1度繰り返す。記憶力や思考力などを評価し、変化を調べる。アルツハイマー病になる可能性が高いと疑われる人には、希望により医療機関で詳しい検査を行う。さらに、条件が合えば、新薬の臨床試験への参加を支援する。研究チーム代表の岩坪威教授(神経病理学)は、「自分の認知機能を客観的に把握する機会になる。治療薬を開発する力になってほしい」と参加を呼びかけている。
    ◇研究の詳細や参加登録は、専用ウェブサイト( https://www.j-trc.org/ )から。
  • 厚生労働省は31日、犯罪などが明らかになった医師と歯科医師計5人の行政処分を発表した。交通事故の保険金をだまし取った詐欺罪で有罪判決が確定した京都府長岡京市の彭信敏・医師(56)(ほう整形外科医院)を3年間の業務停止としたほか、4人を9~4か月の業務停止とした。同日開かれた同省の医道審議会医道分科会に計15人の審査が諮問され、答申を受けて5人の行政処分が決まった。ほか10人は厳重注意とした。処分は11月14日に発効する。
  • 日本臓器移植ネットワークは31日、山梨大学病院に入院していた6歳未満の女児が、改正臓器移植法に基づく脳死と判定されたと発表した。家族が28日に臓器提供に同意、30日までに脳死判定された。11月1日に臓器が摘出される予定。同ネットが公表する6歳未満の子どもからの提供は15例目。女児の両親は同ネットを通じ、「突然のことで、辛い決断でしたが、娘の身体が誰かの中で生きていくことは、家族の心の支えでもあります。レシピエント(移植希望者)の方々には娘の分まで毎日を大切に過ごしていってほしいと思います」とのコメントを発表した。
  • 細い糸を使って歯間を掃除する「デンタルフロス」の輸入が増えている。財務省によると、2018年の輸入量は前年比20.0%増の1641トン、輸入額は11.5%増の26億円に上り、いずれも過去最高だった。口の健康意識の高まりに加え、口臭による「スメハラ(スメルハラスメント)」に関心が集まっていることも需要を押し上げているようだ。大阪府八尾市などで歯ブラシ生産が地場産業となっている近畿圏は、全国の輸入量の7割、輸入額で6割を占め、地域別の占有率でトップだ。18年の輸入量は08年比で2.3倍、輸入額は2.7倍に膨らんだ。大阪税関によると、輸入先は台湾(649トン)と中国(469トン)で全体の8割超を占める。人件費の安い現地企業に生産委託した商品を歯磨き製品のメーカーが輸入して販売するケースが多いという。日本では欧米に比べてデンタルフロスが浸透していないため、市場が拡大する余地は大きいとみられ、「今後も輸入増が続く」(大阪税関)見通しだ。
  • インフルエンザにかかり、急に走り出す、飛び降りるなどの異常行動を起こした患者が、昨シーズンで42人に上ることが、厚生労働省の調査でわかった。29日に開かれた同省の有識者会合で報告された。昨年9月から今年8月までに製薬企業から報告があったケースを調べた。服用した治療薬別にみると、タミフルが19人と最も多く、昨年発売された新しい治療薬「ゾフルーザ」は16人。このほか、リレンザが4人、イナビルが3人で、いずれも10歳代以下が多かった。
  • 国立感染症研究所(感染研)は29日、マダニを介して発症する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者の報告が今年に入って20日までに92人となり、2013年の統計開始から最多を更新したと発表した。うち少なくとも3人が亡くなっている。
  • 政府は29日の未来投資会議(議長・安倍首相)で、高齢ドライバーによる事故多発を受け、自動ブレーキなどを搭載した「安全運転サポート車」(サポカー)の運転に限って認める免許制度の導入を検討することを決めた。首相はこの日の会議で「限定免許制度の導入を視野に入れつつ、年末までにサポカーの市場導入を加速化する措置を検討する」と述べ、関係閣僚に具体策の取りまとめを指示した。75歳以上のドライバーには現在、免許更新時の認知機能検査が義務づけられている。認知症と診断されれば、免許取り消しの対象となる。ただ、死亡事故を起こした人の半数は認知機能に問題がないため、新たな安全対策が課題となっている。
  • 体内の臓器などを誤って攻撃する異常な免疫細胞を、免疫反応にブレーキをかける正反対の免疫細胞に変える化合物を発見したと、京都大やアステラス製薬(東京都)のチームが発表した。免疫異常で起きる関節リウマチなどの新薬開発につながる可能性がある。論文が国際科学誌サイエンス・イムノロジー電子版に掲載された。免疫は、ウイルスや細菌などの異物を攻撃し、体を守る仕組みだ。しかし、体を攻撃する異常な免疫細胞が作られることがあり、重い皮膚炎や1型糖尿病、関節リウマチなどの自己免疫疾患の原因にもなる。一方、免疫細胞の中には、異常な免疫反応を抑える「制御性T細胞(Tレグ)」もある。Tレグ発見者として知られる京大客員教授の坂口志文・大阪大特任教授らは、アステラス製薬が持つ約5000種類の化合物を調べ、異常な免疫細胞をTレグに変化させる化合物を見つけ出した。皮膚炎や1型糖尿病のマウスに1日1回ずつ約2週間飲ませたところ、何もしなかったマウスより症状が抑えられた。目立った副作用もみられなかったという。この化合物には、Tレグで働く遺伝子を活性化させる作用があるため、異常な免疫細胞の一部がTレグに変わったとみられ、坂口さんは「今後は変換効率を高め、副作用が強い免疫抑制剤に代わる薬を開発したい」と話す。吉村昭彦・慶応大教授(免疫学)の話 「体内でTレグを増やす画期的な方法だ。薬として応用するには、化合物の副作用をより慎重に調べる必要がある」
  • 米医学誌ネイチャー・メディシンは、「エイズウイルス(HIV)に感染しなくなる遺伝子変異を持つ人は、通常より長生きしにくい傾向がある」とした米国などの研究チームの論文が撤回されたと発表した。論文は今年6月に同誌に掲載されたが、統計データの処理に誤りが見つかり、結論に根拠がなくなったという。研究チームが撤回を要望し、10月8日付で撤回された。中国の研究者が昨年、HIV感染を防ぐ狙いで、ゲノム編集技術を使ってこの遺伝子変異を持つ子供を誕生させた。論文が出た後、この子供も長生きしないのではないか、などと話題になっていた。
  • 様々な細胞に変化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)から心臓の筋肉細胞のシートを作り、重い心臓病患者に移植する大阪大チームの臨床試験(治験)について、学内の治験審査委員会が計画を承認した。チームは近く、国に計画を提出し、今年度中にも1例目の移植を目指す方針。治験は、医薬品や医療機器などを製造・販売するために必要な手続きで、保険適用の前提になる。同委員会が細胞の作製手順などを審査し、9月末に認めた。チームの澤芳樹教授(心臓血管外科)によると、iPS細胞から作った心筋細胞をシート状に加工し、重い心臓病「虚血性心筋症」の患者の心臓に貼り、安全性と有効性を検証する。移植した心筋シートが患者の傷んだ心筋の働きを補う効果が期待できるという。チームは昨年6月、この手法の安全性などを調べる「臨床研究」で国の承認を得たが、同月の大阪北部地震で研究施設が被災し、移植実施が遅れていた。今回、臨床研究より厳格な安全性や有効性の確認が求められる治験も始め、治療の早期普及を促す。iPS細胞を使った治験は、京都大が昨年10月にパーキンソン病で行った移植が1例目になる。
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