更新情報

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  • 若い女性のダイエットや朝食を抜く生活が、妊娠や女性特有の病気に及ぼす影響を調べるため、金沢大の藤原浩教授らの研究チームは、2019年度から実態解明に向けた研究に乗り出す。将来的には、こうした影響を抑える食生活改善プログラムの提言につなげたい考えだ。研究チームはすでに、10代後半の女性がダイエット後、数年にわたって月経時の痛みがひどくなったり、朝食を抜くと月経時におなかが痛んだりするとした研究論文を発表している。食生活の乱れが排卵や月経などのリズムを狂わせ、不妊症や子宮内膜症、早産、妊娠高血圧症候群などにつながる可能性があると指摘する。ダイエットや朝食を抜くことが、1日のリズムを作る体内時計を介して影響を与えると推測。特に思春期から20代前半の女性は、生殖機能が成長・成熟する時期のため、食事の影響は大きいとみている。チームは19年度、金沢大と滋賀大の女子学生計5100人を対象に健康診断の際、アンケート調査を実施する。月経の周期、月経に伴う痛みの有無のほか、ダイエット経験やその方法、時期、体重変化、ダイエット後の月経の状態などを回答してもらう。金沢大病院では妊婦へのアンケートを行い、月経時の痛みと、ダイエットや朝食を抜くこととの関係などを尋ねる。マウスを使った実験も行って、餌を食べる時間帯の変化などによって、生殖のリズムや機能に与える影響を調べ、発症メカニズムの解明も目指す。武谷雄二・東京大名誉教授(産婦人科学)の話「ダイエットなどで極端に食事の量を減らすと無月経になるが、不規則な食事も体内時計が乱れることで、月経不順や不妊などの原因になり得る。働く女性が増えるなか、研究の意義は大きい」
  • がんや認知症に効くなどとして未承認の医薬品を無許可で販売したとして、愛媛、徳島、山口、沖縄の4県警は9日、松山市の健康食品販売「オハナ生活倶楽部」(破産手続き中)の社長・橋本哲容疑者(63)ら7人を医薬品医療機器法違反(無許可販売)の疑いで逮捕した。発表では、7人は共謀し、医薬品販売業の許可を受けずに、2016年1月~18年6月、愛媛や兵庫、山口、沖縄など8県の店舗で、国から承認を受けていない医薬品13種類約700点(約2500万円相当)を60~80歳代の男女36人に販売した疑い。
  • 各地の学校で本物の人骨標本が相次いで見つかっている。今月も宮崎市の学校で新たに見つかり、警察が鑑定中のものも含め、少なくとも鹿児島県や大分県など4県の計10校で確認された。いずれも入手経緯はわかっておらず、学校現場では対応に苦慮している。宮崎県立明星視覚支援学校(宮崎市)が保管する標本が人骨だと判明したのは今月8日。頭蓋骨や腕、脚の骨があり、学校側は鑑定した県警から「事件性はない」と説明を受けたという。同校には、あん摩マッサージ指圧師などの国家試験受験資格を取得する理療科があり、授業で人体模型を使用している。この人骨は「昭和20年代頃に譲り受けた」と伝えられており、以前は授業で使用していたとみられる。県警によると、正当に入手した標本ならば人骨でも刑法上の問題はないという。別府宗光校長は「今後の取り扱いについては、県教委などと協議する」と話した。同様の事例は各地で確認されている。鹿児島県立鶴丸高校(鹿児島市)では2016年7月、教員が生物講義室の標本棚を整理中に頭蓋骨を見つけた。骨は鹿児島市が火葬し、市営墓地に埋葬した。県内ではほかにも高校2校で頭蓋骨が見つかり、うち人骨と判明した1校では美術のデッサン用に使われていた。大分県では昨年6月、県立高田高校(豊後高田市)で木箱に入った頭蓋骨が見つかった。豊後高田市は昨年12月、官報で「心当たりのある方は申し出てください」と呼びかけたが、身元につながる情報はなかった。ほかに2校でも頭蓋骨が見つかり、県警が人骨かどうかを鑑定している。福井県でも県立高校3校で頭蓋骨が確認された。県警が鑑定を進めるが、「明治時代からあった」と伝えられているものもあった。日本大の金沢英作名誉教授(解剖学)によると、約50年前、インドで人骨を使った標本が多く作られ、業者を通じて国内の大学や医療機関などに販売されたという。国内でも70年ほど前まで、解剖実習後に標本にすることが珍しくなかったと話す医療関係者もいる。医療教育教材メーカー「京都科学」(京都市)の担当者は「昭和40年代頃までは販売していた」と説明。東京の人体模型メーカーの担当者は「以前は人骨の標本が広く流通していた。標本の処分に困った人から相談され、学校への無償譲渡を仲介したこともある」と証言する。佐賀大の川久保善智助教(解剖学)は「医学教育では死者の尊厳に敬意を払い、標本から学ばせてもらっている。対応に困っても過剰に反応せず、警察に届け出
  • 流行期に入ったインフルエンザの患者数が、今シーズンで初めて注意報レベルを超えたことが9日、厚生労働省の発表でわかった。昨シーズンより1週間ほど遅い。厚労省は、全国約5000医療機関の報告をもとに患者数を推計している。発表によると、昨年12月24~30日の1週間の患者数は約44・6万人で、1医療機関当たりでは11・17人と、注意報レベルの基準値10人を超えていた。都道府県別では、北海道が32・07人で最も多く、愛知30・45人、岐阜20・33人と続いた。東京は11・53人、大阪は11・01人、福岡は13・59人だった。例年1~2月が流行のピークで、今後も増加が予想される。
  • 人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から特殊な免疫細胞を作り、顔や首にできる「頭頸部がん」の患者に投与する臨床試験(治験)を、理化学研究所と千葉大学のチームが年内にも始める計画であることがわかった。 免疫力を高めてがん細胞の縮小を目指す治療法で、iPS細胞を使ったがん治療の治験は国内では例がないという。頭頸部がんは、鼻や口、喉、あご、耳などにできるがんの総称で、日本ではがん全体の5%程度を占める。治験を計画しているのは、理研生命医科学研究センターの古関明彦・副センター長、岡本美孝・千葉大教授(頭頸部腫瘍学)らのチーム。計画では、健康な人のiPS細胞から、免疫細胞の一種「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」を作製。この細胞をがん患部につながる血管に注入する。対象は手術などが困難な再発患者3人。最初に3000万個を注入し、副作用などを見ながら細胞数を変えて計3回投与する。2年かけて安全性や効果を調べる予定。NKT細胞は、自らがん細胞を攻撃する上、他の免疫細胞を活性化する働きを持つとされる。頭頸部がんの患者自身のNKT細胞を培養し、患者に戻す同大の臨床研究では、1回の投与でがん細胞が最大3~4割縮小したという。しかし、NKT細胞は血液中に0・1%程度しかなく、培養にも時間がかかるため、繰り返し培養して投与するのは難しかった。こうした課題を解決するため、古関氏らは無限に増えるiPS細胞に着目。人の血液からNKT細胞を採取し、いったんiPS細胞にして大量に増やした後、再びNKT細胞に戻す方法を開発した。この細胞をマウスに投与した結果、がんの増殖が抑えられた。今回の治験で安全性に問題がなければ、有効性を調べる治験に移る。肺がん治療への応用も検討している。日本がん免疫学会理事長の河上裕・慶応大教授の話「NKT細胞はがんを攻撃する他の免疫細胞を誘導する可能性も報告されており、腫瘍が縮小するだけでなく、生存期間も延びれば、有効な治療法となりうる」

    iPS治療の安全性確認、長い目で
    人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った免疫細胞「ナチュラルキラーT(NKT)細胞」でがん治療を目指す理化学研究所・千葉大チームの臨床試験(治験)計画は、iPS細胞を使った新たな「免疫療法」となる可能性がある。チームの岡本美孝・同大教授によると、進行した頭頸部(とうけいぶ)がんでは、抗がん剤と放射線を組み合わせ
  • 難病や障害のため、日常生活で人工呼吸器の装着やたんの吸引などが必要な医療的ケア児の診療情報をインターネット上に保管し、外出先で体調が急変した場合などに、家族が情報を引き出して医療機関と共有する仕組みを厚生労働省が整備する。急変時に備えた環境を整え、ケア児が旅行や遠足など遠くに出かけやすいよう支援する。新年度の開始を目指す。

    新年度に開始
    医療的ケア児は医療技術の進歩で年々増え、2016年の推定人数は約1万8300人と10年前の1・8倍。難病の種類や障害の状態が子どもによって異なるため、ふだんの様子をよく知る医師でないと急変時に対応しにくいとされる。家族からは、遠出が難しいとの声が上がっていた。労省はネット上でデータを保管するクラウドを利用し、診療情報の管理システムを提供する。まずケア児の家族がスマートフォンなどを使い、病気や障害の状態、薬の種類、酸素投与の有無、たんを吸引する機器を使っているかといった情報を登録する。情報はパスワードなどで保護する。次に家族の同意を得て、ケア児のかかりつけ医が登録内容を確認し、必要に応じて修正や追加を行う。家族はスマホなどで、いつでも情報を呼び出せる。子どもが外出先で体調を崩し、救急車で搬送された場合などには、呼び出した情報を現地の医療機関に示し、迅速な治療に役立てる。厚労省は19年度予算案にシステム運用経費として約7500万円を計上した。ケア児の家族会や支援団体などを通じてシステムの周知を始めており、今月中に同省のホームページで情報の登録方法も案内する。将来は、個人情報保護に配慮した上で、学校や支援施設が、診療情報を呼び出せるようにすることを検討する。ケア児の受け入れは自治体によって差があるが、遠足や社会科見学では、家族の同伴を求めることが多い。情報共有が進めば、ケア児だけで参加できる機会も増えると期待される。認定NPO法人「難病のこども支援全国ネットワーク」(東京)専務理事の福島慎吾さん(53)は「急変などが心配でケア児の家族は遠出しにくく、このシステムはとてもありがたい。学校や施設の先生とも診療情報を共有できれば、活動の幅が広がる」と話している。

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    【医療的ケア児】入院・治療後も、自力での呼吸や食事、排せつなどが難しく、自宅などで生活する際に医療的な介
  • 原因不明の難病で寝たきりだったロシアの少女が、新潟市の病院を受診したことで、まれな遺伝子異常とわかり、効果的な治療にたどり着いた。今では自分で座れるまでに症状が改善した。少女と来日した母親は「日本でやっと病気がわかった。娘の成長がうれしい」と語った。少女は、ロシア南西部アルマビルに住むビクトリア・ベリチさん(12)。国立病院機構・西新潟中央病院で年に1回の診察を受けるため、昨年11月27日に5度目の来日をし、12月11日まで滞在した。以前は座ることも言葉を発することもできなかったが、ベッドに腰掛けると、母のエリビーラさん(33)に「ママ」と呼びかけ、にっこり。「こんなに表情豊かになるなんて」と、主治医の小林悠さんは喜んだ。ビクトリアさんは、1歳半で原因不明のてんかん発作を起こすようになった。それでも2歳半までは順調に成長したが、だんだん言葉や表情の変化が減って歩行が不安定になり、寝たきりになった。母国で様々な検査を受けても原因がわからないなか、エリビーラさんはインターネットで調べ、てんかん治療に実績のある同病院が外国人を受け入れていることを知った。「娘を助けてほしい」とメールで懇願し、2014年2月、7歳のときに来日した。診察した小林さんが、難病研究で成果を上げていた横浜市立大に血液を送り、遺伝子解析してもらったところ、ビタミンの一種である葉酸の代謝に関わる遺伝子の異常が判明。脳の働きを維持する葉酸の不足を薬で補う治療が効果的であるとわかった。専門家によると、同じ遺伝子異常の患者は日本人で2人しか報告されていない。外国人が日本で診断されたのは初めてだった。帰国して約2か月後、小林さんから検査結果と治療薬を伝えられると、エリビーラさんは「原因がわかり、治療が受けられる日が来るなんて」と涙をこぼしたという。ロシアで投薬を始めると、てんかん発作は治まり、徐々に手足が動くようになった。今では自力で座り、食べ物をスプーンで口に運ぶこともできる。同病院の遠山潤・統括診療部長は「海を越え、『わが子を治したい』という熱い気持ちに応えることができた。まれな病気でも見逃さず、治療につなげられるよう努めたい」と話した。
  • アトピー性皮膚炎の元患者が開発した患者向けスマートフォンアプリ「アトピヨ」が注目を集めている。患者が匿名で写真や症状を投稿し、情報を共有。治療経過の「見える化」を図り、孤立しがちな闘病を支えるのが目的だ。アプリは先月、慶応大主催の医療ビジネスコンテストで入賞したのをはじめ各種の賞を受け、広く評価されている。アトピヨは米アップルのアイフォーン用無料アプリ。公認会計士のRyotaro Akoさん(仮名・39歳)が薬剤師の妻らの協力を得て開発した。2018年7月に配信を始め、これまでに2600人がダウンロードしたという。利用者は、患部の画像と症状のメモ、使った薬を匿名で投稿し、他の会員と共有できる。投稿は部位ごとに、時系列で表示される。投稿した患者にとっては自分の治療経過の記録になり、医師への説明にも使える。会員同士で投稿内容が見られ、他の人の経過を参考にすることもできる。Akoさん自身も幼児期、アトピーやぜんそくのアレルギー疾患があった。成長後ほぼ治まったが、3年前の苦い経験がアプリ開発のきっかけになった。家族旅行で古びた旅館に泊まったとき、上半身が手から顔まで腫れ上がり、息苦しくなって救急車で病院に運ばれた。ハウスダストのアレルギーだった。これを機にアレルギーの患者会に入ると、会員の多くがアトピー性皮膚炎で、つらい様子を目の当たりにした。24時間かゆみと隣り合わせ。荒れた肌が人目に触れるのは大きなストレスになる。「症状の悪化で、外出したくてもできない人たちを助けたい」。Akoさんはプログラミングを学び、約10か月かけてアプリを完成させた。治療に詳しい京都府立医大の加藤則人教授(皮膚科)は「画像で記録することによって、患者は症状が変化するきっかけや治療の到達度を自覚しやすくなる。医師も受診までの経過を知ることができる」と評価。ただし、「アプリで知った治療法を自己判断で始めるのは避け、医師に相談してほしい」としている。Akoさんは、「今後は、オンライン診療での活用や、データの集積による新薬開発などにも役立てたい」と目標を語っている。
  • 全国で唯一、視覚障害者のための音声番組を制作している「JBS日本福祉放送」(大阪市都島区)が、番組の放送を始めて30年を超えた。新聞の音訳を中心に、目の不自由な人たちの貴重な情報源となってきたが、近年は新聞の読み手となるボランティアが減って高齢化が進んでおり、JBSは新時代を支えるメンバーを募っている。
    リスナー6000人
    「今日の朝刊、読売新聞の担当は」ボランティアは自己紹介後、各紙の1面から読み始める。手元には担当記事に赤線を引いた紙面を置く。JBSは、社会福祉法人「視覚障害者文化振興協会」(都島区)が企業からの寄付金などで運営する。有線放送「USEN」やインターネット(http://www.jbs.or.jp/)を通じ、24時間無休で配信。リスナーは全国で約6000人という。「その日の新聞で、いち早く世の中を知りたい」という視覚障害者の声に応えて1988年にスタートし、翌年には東京にもスタジオを構えて一時は約50番組を制作した。寄付金は90年代から右肩下がりになり、東京のスタジオは2007年に閉鎖。番組も音楽や点字講座など八つに縮小した。それでも、生放送で4紙の記事を紹介する「今日の朝刊」は、当初から続く人気番組だ。毎日午前10時~正午、1面や政治、経済、社会といった各面の主要記事を音訳している。抑揚を付ける一般的な朗読と違い、情報を正確に伝えるために意識的に淡々と読み上げる。一般ニュースは重複を避ける一方、「編集手帳」などのコラムや社説は全紙扱い、論調がわかるようにしている。リスナーからは「感情を交えない放送で社会がわかる」「作業しながら気軽に聞ける」と好評だ。代表の川越利信さん(74)は「視覚障害者はネットなど他の媒体を使えない人が多い。様々な考え方を学ぶ手段としてニーズは根強い」と語る。
    養成講座も
    新聞の音訳ボランティアは1時間前から固有名詞などを入念に確認し、本番に臨んでいる。ボランティアは現在、10年前の半分の60人に減っている。中心メンバーは60~70歳代。放送は原則4人で1人1紙を受け持つが、読み手が確保できず、2人で4紙担当する日もある。メンバーの女性(62)は「音訳する記事も増えて大変。誤読しないようにと普段以上に神経を使う」と打ち明ける。JBSは開設当初からボランティアが不足した時に無料の養成講座を開いている。今年は2年ぶりに2月
  • 名古屋市中区で昨年7月に開かれたクラシックコンサートで、購入した席から離れた端の席に無理やり移動させられ、精神的苦痛を受けたとして、市内の視覚障害者の女性(78)が、コンサートを共催した市とCBCテレビ(名古屋市中区)を相手取り、慰謝料など約165万円を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。提訴は昨年12月13日付で、今月31日に第1回口頭弁論が開かれる。訴状などによると、女性は中区の日本特殊陶業市民会館であった「名古屋国際音楽祭」のチケットを4000円で購入。当日、会場入り口で男性スタッフに車いすに乗せられ、購入した後列中央の席ではなく最後列の端に案内された。何度も抗議したのに聞き入れられず、仕方なく端の席で鑑賞したという。女性は全盲で白杖を使っていたが、スタッフの肘につかまれば座席まで歩けたと主張。本人の意向を無視して移動させたのは、障害者の権利を侵害する違法行為だと訴えている。市とCBCは昨年11月の3者協議で女性に謝罪したが、女性は読売新聞の取材に「協議の中で、私が納得して席に座ったと言われたことに憤りを感じる」と話した。一方、CBCは転倒防止などのための対応だったとしたうえで、「話し合いによる解決に努めてきたが、訴訟になり残念」としている。市は「適切に対応する」とした。
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