優れたフィードバックをするための秘訣(4:49)

リーアン・レニンガー(LeeAnn Renninger)
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対訳テキスト
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大工さんで言うなら工具箱 歯医者さんならドリル 私たち現代人が携わっている ほとんどの職業で 最も必要とされる「道具」を 突き詰めると フィードバックのやりとりの 上手さに行き着きます

[シリーズ 働き方]

人間はフィードバックについて 何世紀も論じてきました なんと孔子でさえ 紀元前500年という大昔に 言いづらいことを上手に伝えるスキルが いかに重要かを語っています

ところが 私たちは いまだに これが大の苦手です 事実 最近のギャラップ調査によると 会社員のうち わずか26%しか 職場で受けたフィードバックのおかげで 仕事が改善した とは思っていないそうです かなり惨めな数字です

問題は何かというと 大抵の人のフィードバック方法は 脳との相性が悪く 主に2タイプに分かれます 片や 非常に遠回しで 柔らかい言い方なので 聞き手の脳は フィードバックを 受けたことに気づきもしないか 単に混乱するだけという結果に 片や 遠慮がなさすぎるため 相手を自己防衛体勢に 追い込んでしまう結果になります

脳には扁桃体という部分があって 受け取る情報に常に目を光らせ 社会的な脅威が含まれるかどうかを 判断しています その判断により 前に出て防衛したり 後退して逃避したりするわけですが それを受けて 今度は フィードバックした側も調子を崩し 言いよどんだり 正当化を始めたりしますから あっという間に ギクシャクしてしまうわけです

でも 対策は可能です 私たちのチームは何年もかけて 様々な企業を回り 社内のフィードバックの達人を 指名してもらいました 繰り返し名前が挙がった人には 実際に研究所に来てもらい やり方のどこが違うか観察しました こうして発見したのが 4ステップ構成の「極意」で これを使えば どんな言いづらいことも 上手に伝えられます

準備はいいですか? では行きます フィードバックの極意 その1:名付けて「小さなイエス」 フィードバックの達人は まずはじめに 短いけれど 大事な質問をします そうすることで フィードバックが来ると 受け手の脳に知らせます 例えばこういう質問です 「5分だけ時間ある? さっきの対応の件なんだけど」 「業務改善のアイデアがあるんだけど 聞いてもらえる?」 この「小さなイエス」式の質問には 2つの役割があります 1つは やりとりのペースを作ること これからフィードバックが来ると 相手に知らせることができます もう1つは フィードバックの 受け入れ体勢を作るというもの イエスかノーの2択なら どちらを選ぶも自分次第です よって 自分で決めたという実感が得られます

フィードバックの極意 その2:具体的な証拠を示す 具体的に何を見たのか・聞いたのかを言い 客観的でない言葉は一切省きます 「ぼかし言葉」という考え方がありますが 聞き手によって 違う意味に取れる表現のことです ぼかし言葉は具体性に欠けます 例えば「そんなにムキにならなくても」 「もっと自分から動こうよ」など フィードバックの達人のやり方が 違うところは ぼかし言葉を 具体的な証拠に変換するという点です 例えば 「君は当てにならない」ではなく 「例のメール 11時までに 送ってくれるって話だったけど まだ来てないよ」と言います 具体性が大事なのは ポジティブなフィードバックでも同じです というのも ここでも明確に 具体例を挙げたいところだからです 相手に 何を増やし 何を減らしてほしいのか だから ぼかし言葉をやめないと 全く伝わりません 何をすべきかがわからないので 行動を定着させようがないのです

フィードバックの極意 その3:影響を伝える 先ほど具体的に述べた事柄が 自分にどう影響したか説明します 例えば こんな内容です 「メールを待っている間 仕事が止まって 先に進めなかった」 「ストーリーの足し方が とてもよかったと思う おかげでコンセプトを すっと理解できたよ」 すると 先に出した証拠に 目的や意味や理屈が加わって 脳が求める情報ができあがります

フィードバックの極意 その4:質問で終える フィードバックの達人は 最後を質問で締めます こんなふうに尋ねます 「どう思う?」 「私はこうするとよさそうな 気がするんだけど 意見をもらえないかな?」 すると 従うのではなく 責任を持って関わろうとする姿勢が生まれ こちらが一方的に ダラダラ話すことはなくなり 協力して問題を解決するための 対話が始まります

最後にもう1つ フィードバックの達人は 伝え方が上手いだけではなく 自分へのフィードバックを定期的に求めます 事実 リーダーシップの認識のされ方を 研究したところ 与えられるフィードバック つまり 「プッシュ(押す)型」フィードバック が来るのを待つより 自分から求めた方が良い という結果が出ました 「プル(引く)型」フィードバックです プル型フィードバックを使うと 学び続ける人という定評が得られ 影響力が身につきます 極めて厳しい状況には 極めて巧みなフィードバックが 求められるものです でも切り抜ける方法はあります

ご紹介した4ステップの極意を アレンジして 難しい場面に対応するようにしましょう

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このプレゼンテーションについて

人間は何世紀もかけて建設的な批評を伝える方法を探ってきましたが、どういうわけか、いまだにこれが苦手です。認知心理学者のリーアン・レニンガーが、科学的に効果が実証された「フィードバックの極意」を伝授します。

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