スナドリネコとマングローブ林保護の繋がり(05:39)

アシュウィン・ナイドゥ(Ashwin Naidu)
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対訳テキスト
講演内容の日本語対訳テキストです。
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(ネコの声真似)

スナドリネコのモノマネです 実際はこんな感じです

(スナドリネコの鳴き声の録音)

水が好きで 魚を捕るのが好きで 地球上最もユニークで価値のある 生態系に棲んでいます 南・東南アジアの 湿地とマングローブの森です 魚を捕るなんてすごいでしょう?

(笑)

スナドリネコは 40種のヤマネコのうちの一種で 虎やライオンと同じ仲間ですが 体はだいぶ小さく 家庭で飼うネコよりは 2倍くらい大きいです インドネシアでは 「kucing bakau」と言います 「マングローブ林のネコ」 という意味ですが 「マングローブ林の虎」 と私は呼びたいです

スナドリネコについては 虎ほどよく分かっていませんが このネコが 世界の生態系の中で 重要な役割を果たしうることは 分かっています 環境保護に関し 人目を惹く 広告塔となりうることもです ほら好きになったでしょ?

(笑)

他の多くの絶滅危惧種のように スナドリネコは住みかが 脅かされています 養殖の魚やエビへの 世界的な需要の高まりで 南・東南アジアの古いマングローブ林の 半分近くが消滅しているのが主要な理由です 一方 マングローブ林は 単にスナドリネコの住みかというだけでなく 様々な素晴らしい生物の 住みかでもあります ジャッカルや 亀や 水鳥や カワウソのね

(笑)

マングローブ林は 土壌浸食を防いだり 台風の高波や津波が来たとき 近隣に暮らす何百万という人々が 生き残るための 第一線の防波堤にもなったりします 他の事実も付け足すと 地球を冷やすためには マングローブ林は 熱帯雨林の5~10倍のCO2を 吸収します マングローブ林1エーカー (約4000平米)の保護は 一般の熱帯雨林 5~10エーカーを 保護することに匹敵するのです 一生のうちにあなたが出すCO2全てを 取り除きたければ あなたのその環境保護において マングローブ林が 最高の費用対効果をもたらす ひとつの手段になるでしょう

森林伐採、絶滅、地球温暖化は 地球全体の問題で 生物と生態系に価値を置き 近隣に住む現地の人々と協働することで 解決できるものです こちらは南インド沿岸部にある 三角州地帯のひとつですが 地域住民が一緒になって 現状と地球の未来を変えようと動いています 10年もたたないうちに 国際的なサポートもあり 国の森林局と地元の人々の協働の結果 2万エーカー以上の非生産的な養殖池が マングローブ林に再生されました 5年ほど前 この再生されたマングローブ林から 見つかったのは…

このスナドリネコの写真を 現地の人に見せたら 世界的に尊ばれる絶滅危惧種と生態系が すぐ身近にあったことに 誇りを感じてもらえたようです さらに一部の人たちとは 信頼関係を築いて 別の形で生計を立てられるよう 手助けすることもできました

サントシュは 19歳の青年で 1年以上我々と働いて 環境保護のプロになっただけでなく さらに現地の多数の漁師の 協力をとりつけて スナドリネコの調査と保護に 取り組んでくれました

モシは 密猟者でしたが 密猟を止めて かけがえのないほど素晴らしい 環境保護家となっただけでなく 伝統的知識を生かして スナドリネコやカワウソなど 身近なマングローブ林に棲む絶滅危惧種を 捕獲してはいけないと 地域コミュニティに 啓蒙までしてくれました

ベンカットのような養殖従事者は 環境保護家である我々と 喜んで協力してくれ マングローブ林での カニや ことによれば ハチミツの収穫もですが 生態系サービスの持続可能なあり方を 試験しています 失われたマングローブ林を保護・再生しようと 現地の人を動機づけるものが必要です 3者間でのWin-Win スナドリネコ 現地住民 世界 その3者間ですね

こうした活動の結果 将来的には スナドリネコと失われたマングローブの森が 将来 漁師自らの手で 保護・再生されることになり それによってCO2の吸収源が生まれ 排出総量の削減につながるでしょう

スナドリネコは 小さいかもしれないけれど それを大物にするお手伝いを 我々ができていれば幸いです 全力を注いで それに取り組みましょう 地球上の命がもう少し長く 生き残れるようにです 我々の友達ならこう言うかな

(スナドリネコの鳴き声の録音)

ありがとうございました

(拍手)

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このプレゼンテーションについて

マングローブの森は地球の健康に不可欠で、大気中のCO2を吸収し、たくさんの種類の生物の住みかとなっています。しかし、森林伐採と工業化によりこの豊かな住みかは絶えず脅かされています。TEDフェローで環境保護家のアシュウィン・ナイドゥは、謎多き絶滅危惧種であるスナドリネコの力を少し借りながら、南アジア・東南アジアでは地域住民の力によってどのようにマングローブ林を保護しているかを説明してくれます。

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