地表の検索可能なデータベースを作るミッション(06:14)

ウィル・マーシャル(Will Marshall)
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対訳テキスト
講演内容の日本語対訳テキストです。
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4年前 このTEDの場で 私はPlanet社の第1の ミッションを発表しました 多数の衛星を打ち上げて 地球全体の写真を 毎日撮り 誰でも見られるように するというものです

私達が解決しようとしていた 問題は単純です ネットで見られる衛星画像は古く 何年も前のものだったりしますが 人間の活動は 日や週や月という 単位で起きています 目に見えないものは 直すことができません 変化を見られるツールを提供し みんなが行動を取れるようにしたかったのです 1972年にアポロ17号の宇宙飛行士が撮った 美しい写真「ザ・ブルー・マーブル」は この壊れやすい星について みんながもっと意識するようにさせました 私達はそれを次の段階に進め 地球を守るための行動を取れるツールを 提供したいと思ったのです

私達自身の幾多の アポロ計画を経て 人類史上最大の 衛星群を打ち上げ 目標を達成しました 現在 Planet社は毎日 地球全域の 衛星写真を撮影しています ミッション完了です

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ありがとうございます 21回のロケット打ち上げが 必要でした このアニメーションでは簡単に 見えますが 大変でした 今では200以上の衛星が 軌道上にあり 世界各地に作った31の地上基地に データを送信しています 29メガピクセルの画像が 毎日150万枚撮影されています 地上のどの地点についても 現時点で平均500枚以上の 画像があります 莫大な量のデータにより 膨大な変化が記録されています

これらの画像を 多くの人が利用しています 農業の会社は 農家の生産高を改善するために 一般向け地図サービス会社は オンライン地図を改善するために 政府は国境警備や 洪水 山火事 地震後の 災害対応のために利用し 多くのNGOも使っています 森林破壊の 追跡や防止のために ミャンマーを逃れた難民を 見付け 助けるために シリア危機における あらゆる活動を追跡し 事の責任を明らかにするために

今日ここで「Planetストーリーズ」を 発表します 誰でも palnet.com に行って アカウントを作り 私達の持つすべての画像を 見ることができます Google Earthみたいなものですが 画像は常に最新で 時間を遡って 見ることもできます 任意に選んだ2日の 画像を比較し 地球で起きている 劇的な変化を見ることができます また私達の持つ500枚の画像を タイムラプス映像にして 時間的な変化の様子を 効果的に観察することもできます そしてそれをソーシャルメディアで 共有することもできます すごくいかしています

(拍手)

ありがとうございます

元々このツールは 世界の出来事について偏りのない情報を求める ジャーナリストのためのものでしたが 現在は 非商用 個人利用であれば 誰でも使えるようにしています このツールによって みんなが地球上で 起きている変化を見付け 行動を取れるように なることを望んでいます 人類は刻々と変わる 地球の情報の データベースを手にしました

では次なる第2のミッションは 何でしょう? それは「宇宙+AI」です AIを使って やろうとしているのは 衛星画像上にあるものを 見付けるということです ネット動画の中にある猫を 見付けるのと同じAIツールを使って 衛星画像から情報を 見付けることができます これは船だ これは木だ これは車だ これは道路だ これは建物だ これはトラックだと 分かるわけです 毎日撮影される 何百万という写真について そうできるなら 地上の ある程度の 大きさの物すべての 日単位の情報の データベースが出来上がり 検索が可能になります

それが私達のやっていることです これは私達のAPIを使った 試作品です これは北京です この空港にある飛行機の数を 知りたかったとしましょう 空港を選び 今日の画像中にある 飛行機を見付けます 過去の画像中にある 飛行機も見付けます 北京空港にいる飛行機の数の 時間的推移をグラフにできます これを世界中の どの空港についても 行うことができます 次はバンクーバー港を 見てみましょう 同じようにしますが 今度は船を探します バンクーバーにズームインし 範囲を選択し 船を検索します どこに船がいるか 表示されます

違法な漁をしている船を追跡し 拿捕する沿岸警備隊にとって これがどれほど役立つか 考えてみてください 合法的に漁をしている船は 自動船舶識別装置で 位置を発信しています しかしそうしていない船舶が よく見つかります 写真は嘘をつきません 沿岸警備隊はこれを使って 違法漁船を 見付けることができます 船や飛行機だけでなく 他の物も追加していきます そういった物体の 時間的位置変化を 配信することもでき それを他のワークフローに 接続することもできるでしょう やがてはもっと洗練された ブラウザーを作って 様々な情報源からのデータを 統合できるようになるでしょう

究極的には もはや画像という 見かけはなくなり 地球に対する問い合わせが可能な インタフェースができると思っています たとえば— 「パキスタンに家は 何軒あるかな? 軒数の時間的変化を グラフにして」とか 「アマゾンに木は 何本あるんだろう この1週間で切られた 木の場所を教えて」 などと尋ねるのを 想像してみてください いいと思いませんか?

それが私達の 目指していることで 「問い合わせ可能な地球」 と呼んでいます Planet社の第1のミッションは 地球全体の写真を毎日撮り みんなが見られるように することでした Planet社の第2のミッションは その時々に地球上にあるすべての物に索引を付けて 問い合わせ可能にすることです

類比して言うなら Googleはインターネット上のものに 索引を付けて検索可能にし 私達は地球上のものに索引を付けて 検索可能にするということです

ありがとうございました

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このプレゼンテーションについて

インターネットを検索するように、地表の検索ができらたどうでしょう? Planet社のウィル・マーシャルのチームは、世界最大の衛星群を使い、毎日地球の全表面の写真を撮影しています。そして彼らは新たなプロジェクトに取り組んでいます。AIを使い、日々地上にある物体すべてに索引を付け、船や木や家やその他何でもGoogleのように検索できるようにしようというのです。このデータベースが地上で起きている膨大な変化の生きた記録になるというビジョンをマーシャルが示します。「見えないものは直せません。変化を見えるようにし、行動を取れるようにするツールを私達は提供したいのです」と彼は言います。

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