Dr.南淵明宏の「医療最前線!」

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医療の世界はまさに日進月歩、今日の常識は明日の非常識ともなりえます。しかし、どんなに最新の医療機器も使うのは現場のドクターであり、手術室で使えなければ意味がありません。本連載では、日々生まれてくる最新医療機器と、それを使って治療法がどう変わるのかについ て、心臓手術の職人とも言われる昭和大学横浜市北部病院循環器センター 教授の南淵明宏Dr.(心臓血管外科)に、使い手(ユーザー)としての視点から鋭く解説していただきます。

最新号

第4回『Vesalius 3D』手術の術野と言う観点から人体内の画像を構築するソフト

手術でこっちからアプローチしたらどんなふうに見えて、目の前にある臓器の一部分の反対側には何がある・・・といった、戦術指向の画像情報というのは軽視されてきた、というか、そういう知識と経験に長けた強者しか手術野を想像して、戦術を考えることはできなかった。実際には経験だけだろう。行ってみなければわからない。その場に行ってみた、自らの経験だけが、「ここんとこ、こう開けるとこんなふうに見えるんだよねぇ」と理解できたのだ。[ 続きを読む ]

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バックナンバー

2016.8.4

第4回『Vesalius 3D』3次元医療画像構築ツール

手術でこっちからアプローチしたらどんなふうに見えて、目の前にある臓器の一部分の反対側には何がある・・・といった、戦術指向の画像情報というのは軽視されてきた、というか、そういう知識と経験に長けた強者しか手術野を想像して、戦術を考えることはできなかった。実際には経験だけだろう...[ 続きを読む ]

2016.7.1

第3回『Micra』心室内留置型心臓ペースメーカー

心室内留置型心臓ペースメーカー、「マイクラ」。長さ25.9mm。MRI対応、バッテリー寿命12年。右心室内留置型心臓ペースメーカーが登場した。メドトロニック社製である。さすが世界初の心臓ペースメーカーを開発した会社である。アメリカでは既にFDAの承認が下り、使用されている...[ 続きを読む ]

2016.6.1

第2回『HeartMatePHP』左心室の心拍出を助ける血管内カテーテル・デバイス

尖端にポンプの付いた血管内カテーテル・デバイス(太さ13F)である。心臓カテーテル治療で心臓のポンプ機能が危ぶまれる事態で、きわめてテンポラリーに使用する目的で開発されたディバイスだ。これを大腿動脈から挿入し、動脈をさかのぼって心臓の左心室に到達してそこで...[ 続きを読む ]

2016.3.10

第1回『Atriclip®』左心耳閉鎖~誰に? どうやって? どんなとき?

『Atriclip®』は、左心耳閉鎖のデバイスである。左心耳は血栓の生じやすい部位とされる。閉鎖することで血栓が生じる可能性を根絶やしにできる、というものだ。左心耳を含めた左心房内の血栓が問題になるのは、言わずと知れた...[ 続きを読む ]

著者プロフィール

Dr.南淵 明宏近影南淵 明宏(なぶち・あきひろ)

昭和大学横浜市北部病院循環器センター 教授

昭和58年、奈良県立医科大学医学科卒業。
34歳以来心臓外科手術の執刀医として活躍。その間、midCABG(ミッド・キャブ)と呼ばれる小さなキズで、しかも短時間でバイパス手術を行う手術方法に習熟するなど、手術手技においては我が国の心臓外科医の間で彼を崇めないものはいない。
民間病院で活躍してきた立場から、彼なりの医療観を歯に衣を着せることなく常に社会に発信し続けてきた。
その生き様は、大学病院教授となった今も少しも変わることはない。


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